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辻仁成

職業・肩書き
作家、タレント・その他
ふりがな
つじ・ひとなり
別名義
辻仁成

プロフィール

最終更新 : 2018-06-08

東京生まれ。89年『ピアニシモ』で第13回すばる文学賞受賞、デビュー。97年『海峡の光』で第116回芥川賞受賞。99年『白仏』の仏語翻訳語版でフランスのフェミナ賞を受賞。著書に『サヨナライツカ』『アカシアの花のさきだすころ─ACACIA─』『オルセー印象派ノート』『クロエとエンゾー』など多数。

受賞歴

最終更新 : 2018-06-08

1989年
『ピアニシモ』第13回すばる文学賞
1997年
『海峡の光』第116回芥川賞
1999年
函館市栄誉賞
1999年
『白仏』フェミナ賞外国小説賞 フランス
2001年
『ほとけ』ドーヴィル・アジア映画祭・最優秀イマージュ賞

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田舎のマドンナだった母さん。弁論大会で力強く語る姿に父さんは一目ぼれをした/84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと④

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作家・辻仁成氏が自身の母の半自叙伝を、豪快な秘話とともに書き下ろした泣き笑いエッセイ集。心に響くとツイッターで大反響! 母の愛と人生訓にあふれた一冊です。

『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』(辻仁成/KADOKAWA)

スーパーウーマンの涙

 母さんはどんな人だったのだろう。  若い頃、母さんは田舎の郵便局のポスターに写真が使われたことがあるようで、父さんだけじゃなく、母さんが生まれた島の男子たちの憧れの的、これは母さん曰くなのでちょっと眉唾な話だけれど、いわば、田舎のマドンナ的な存在だったらしい。  他に好きな人がいたというのに父さんが結納金を握りしめて強引にやってきて半ば略奪するような感じで結婚させられたのだとか……(※あくまでも母さんの言い分であり、父さんに確認できたわけじゃない)。  父さんはと言うと、ずんぐりとした体形で、とてもハンサムとは言えないごつごつした顔立ちだった。 「ね〜、ママはどうしてパパと結婚したの? パパは子熊みたいなのに」  と弟が訊くので、ぼくは笑いを堪えるのに必死であった。 「それに、パパは頭のてっぺんに…

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『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』(辻仁成/KADOKAWA)

こころはどこにあるの?

 ぼくはきっとこころの方が身体よりも早く成長したように思う。  よく覚えていることがある。  3歳とか4歳の頃のことで、ぼくは東京の日野市の団地に住んでいた。  そこは日本で最初のマンモス団地で、戦後の日本が立ち直る、近代化が進む中での象徴的な住居群、建造物、そして近代を示す場所でもあった。  聳える団地は灰色で、四角くて、巨大で、荘厳だった。  そしてコンクリートの広大な駐車場には、マイカーと呼ばれる小型車がずらりと並んでいた。  ぼくは団地の子供たちとよく遊んでいたのだけれど、ある日、異変が起きた。  その時、太陽が西の空に沈みかけていた。  夕陽が空を赤く染め、そうだ、あれは秋の日の夕刻のことであった。  長い夏の厳しさが通り過ぎ、空気にもツンとした冷たさが混じっていた季節。  その時、ぼく…

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人生というものの最初のイメージは母さんの言葉から。「どんどん、泣いたらいんだよ」/84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと②

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作家・辻仁成氏が自身の母の半自叙伝を、豪快な秘話とともに書き下ろした泣き笑いエッセイ集。心に響くとツイッターで大反響! 母の愛と人生訓にあふれた一冊です。

『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』(辻仁成/KADOKAWA)

旅は人生の道標

 その後、ぬくぬく幸せだったぼくは自分の居場所をなにかに奪われることになる。  ぼくには二つ年の離れた弟、つねひさがいた。  ある日、気が付くと、そいつが、そこにいたのだ。  そうだ、つねひさを背中におんぶしていた母さんの記憶が残っている。  あるいは、その時の記憶を通して、ぼくは自分の赤ん坊だった頃の思い出を捏造したのかもしれない。  その光景を強く思い出すことができる。見上げるぼく、聳える母さん、そしてその背中で幸せそうに寝ている弟……。  なぜか、それも冬の日の記憶であった。  母さんはもわもわのセーター(もしかしたら手編みのセーターだったかもしれない)を着て、弟をおんぶしながら、ぼくになにか大切なことを語りだした。  物心がついた時に、最初にぼくに語りかけてくれたのは父さんじゃなく母さんであった。…

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母さんのおなかからこの世に飛びだし、ぼくの人生という旅が始まった/84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと①

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『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』(辻仁成/KADOKAWA)

母さんとの出会い

 人間は誰もが母親から生まれてくる。  ぼくも母さんのおなかからこの世に飛び出してきた。  でも、そこにいるのが母さんだと、最初からわかっていたわけじゃない。  いつもぼくは母さんの背中におんぶされていたし、いつも抱っこされていたし、いつだって一緒に寝ていたので、だんだん、少しずつ、なんとなく、じわじわと、この人が自分の母親なのだとわかっていった。  でも、それはごく自然なことだった。  ぼくが母さんを認識した時の記憶はもう残っていないけれど、でも、幼稚園に上がる前よりもずっと前の、なにかぬくぬくとしていた頃の感触や香りや気配というものを覚えている。  そうだ、3歳とか4歳の頃に、母さんに優しくされていた頃の、覚えている限り一番古いものだと思うが、それはきっとぼくが自我というものをはじめて持った時の最初の…

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肝っ玉母さんの半自伝的エッセイ集『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』作家生活30周年・辻仁成インタビュー

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『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』(辻仁成/KADOKAWA)

 作家としてはもちろん、ミュージシャンとして、映画監督として、幅広く活躍する辻仁成さん。そんな彼のTwitterアカウントで、大きな反響を呼んだツイートがある。それは、「84歳の母さんが教えてくれた大事なこと。」からはじまる、辻さんのお母様の人生訓。そのツイートをもとにしたエッセイ集『84歳の母さんがぼくに教えてくれた大事なこと』(辻仁成/KADOKAWA)が、2019年10月31日に刊行された。

 本書は、辻さんが誕生から60年の半生を振り返りながら綴るエッセイ集だ。「人間はみんな母親から生まれてきた。ぼくもだ」──誰もが母を思い出して共感せずにはいられない、このエッセイ集の誕生秘話とは? 辻さんが、お母様の姿から学んだこととは? お話をうかがった。

幼いころに聞いた母の言葉を、過去から蘇らせて書いた

──辻さんの半生を読むという意味でも、お母様の「母」としての半生を読むという意味でも、大河ドラマを見たような満足感が残る一冊でした。お母様について書こうと思われたきっかけは?

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 きっと今日はピクニック日和なのだろう。「ちょうど今、息子を学校に送り出したところなんですよ」。電話の向こうの辻さんの声も弾んでいる。スピーカーは、開け放した窓から流れ込む、朝のパリの音も拾ってくれる。石畳の街に響く、まるで楽器の音のようなクラクション、人々が交わす挨拶と笑い声。ここから作家の言葉は生まれている。数多の物語も、22万人もの人々がフォローする、“息子よ”と発信するツイートも、自分を大切にしようよ、と説くエッセイ、そして「人間は感情で漂流する生き物だ」という言葉から始まっていったという新たな恋愛小説も。

辻 仁成 つじ・ひとなり●東京生まれ。1989年『ピアニシモ』でデビュー。『海峡の光』で芥川賞、『白仏』のフランス語翻訳版『Le Bouddha blanc』で仏フェミナ賞・外国小説賞を日本人として初めて受賞。著書に『クロエとエンゾー』『立ち直る力』『真夜中の子供』『人生の十か条』など多数。ミュージシャン、映画監督、演出家など文学以外の分野でも幅広く活動。10/12、生誕祭ライブをオーチャードホールにて開催!  

「全世界に共…

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大谷亮平2003年に韓国で出演したCMがきっかけとなり、韓国で数々の作品に出演。2016年4月より日本での活動を開始し、連続ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で一躍注目を浴びる。現在、NHK連続テレビ小説「まんぷく」に出演中。 大谷亮平さんの著書『日本人俳優』のレビューはこちら

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『世界一小さな家族のためのパリのムスコめし』(辻仁成/光文社)

 女優・中山美穂さんと離婚して、早2年。シングルファーザーとなった辻仁成さんが親権を持ち、今はパリで一人息子と一緒に暮らしています。そんな息子が離婚によって落ち込み気味になったのを励ますためにも、辻さんは忙しい合間をぬって、毎日創意工夫を凝らした「ムスコめし」を作り続けてきたんだとか。そんな2年間の愛情いっぱいの手料理をまとめた『世界一小さな家族のためのパリのムスコめし』(辻仁成/光文社)が発売されました。ここには、料理という形で愛情表現をしてきた辻さんの気持ちがたくさん詰まったレシピが51品掲載されており、見ているだけで少し胸が熱くなってきます。ムスコめしとは言え、子どもが好きそうなレシピばかりではなく、野菜を多く取り入れるなどして、彩り、栄養バランスがしっかり考えられているので、大人が食べても、またパーティーなどでも喜ばれそうなものもたくさん紹介されています。今回はこの中から、朝・昼・晩それぞれにぴったりの3品を実際に作ってみました。

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(仮)パリ・スープ

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なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない

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愛情漂流

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辻仁成
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