KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

南Q太

職業・肩書き
マンガ家
ふりがな
みなみ・きゅうた

「南Q太」のおすすめ記事・レビュー

娘を奪われた母親の救いなき人生、その先には? 『グッドナイト』が描く、新しい「母と子」の物語

娘を奪われた母親の救いなき人生、その先には? 『グッドナイト』が描く、新しい「母と子」の物語

『グッドナイト』(南Q太/祥伝社)

 漫画や小説、ドラマに映画など、世の中にはさまざまなフィクションがあふれているが、そのなかでたびたびモチーフとして扱われるのが「母と子」の関係ではないだろうか。ここ数年では、“誘拐”をテーマに血の繋がらない母と子の絆を描いたドラマ『MOTHER』や、映画にもなった小説『八日目の蝉』(角田光代/中央公論新社)などが記憶に新しい。また、子を支配する「毒母」を描いたエッセイ本なども、最近数多く出版されている。

 このたび登場したマンガ『グッドナイト』(南Q太/祥伝社)も、母と子の関係を描いた作品。ただし、ここに描かれているのは、あまりにもツラい物語だ…。

 主人公は、ちょっとくたびれた感が漂う主婦の晴子。この晴子の「嫁」としての人生は、両手を挙げて幸福と言えるようなものではない。「昔ながらの」という形容がしっくりくる姑は、ことあるごとに晴子に冷たくあたったのだ。父親がいない晴子が結婚前の挨拶に訪れた際には、「うちの息子はどんな方でも嫁にもらえるのに」と吐き捨て、結婚してからは奴隷のような扱いを強いた。それでも健気に頑張る晴…

全文を読む

次にくる「恋愛マンガ」はコレ!

次にくる「恋愛マンガ」はコレ!

 マンガを語るうえで欠くことのできない王道ジャンル・恋愛マンガ。ダ・ヴィンチ3月号の「次にくるマンガ」特集が選んだ、次にくる有力作品は下記の通り。

■『アオハライド』(1~3巻)咲坂伊緒 集英社マーガレットC ■『14歳の恋』(1巻)水谷フーカ 白泉社 楽園C ■『ライアー×ライアー』(1~2巻) 金田一蓮十郎 講談社デザートC ■『脳内ポイズンベリー』(1巻) 水城せとな 集英社クイーンズC

『アオハライド』『14歳の恋』『ライアー×ライアー』は、大人もキュンとする恋愛ストーリー。好きな人を想う不自由で、でも少しウキウキする恋心が丁寧に描かれている。一方『脳内ポイズンベリー』は、少し変化球。恋愛マンガの武器“モノローグ”を、“脳内会議”で表現。「声をかける? 何を話す? オバサンって言われた……」。迷いと自虐的妄想は、恋につきもの。“大人の恋愛あるある”ともいえる、新感覚の作品だ。

 恋愛マンガで最も重要な要素は、主人公のキャラクターだ。昭和の時代、その魅力は、容姿、頭脳、才能など外面から語られることが多かった。しかし現代、それらはあまり重視さ…

全文を読む

落語に将棋・・・今マンガ界のブームは「和モノ」

落語に将棋・・・今マンガ界のブームは「和モノ」

『ちはやふる』の大ヒット以来、「和モノ」マンガが一ジャンルを為している。ダ・ヴィンチ3月号の「次にくるマンガ」特集では、次にくる有力「和モノ」マンガとして下記の作品を推している。

■『昭和元禄落語心中』(1~2巻) 雲田はるこ 講談社KC×ITAN ■『ひらけ駒!』(1~4巻) 南 Q太 講談社モーニングKC ■『数奇です!』(1~2巻) 山下和美 集英社愛蔵版C ■『路地恋花』(1~3巻) 麻生みこと 講談社アフタヌーンKC

歴史モノとは異なり、こちらは現代に息づく和の世界を、たとえば『ちはやふる』や『とめはねっ! 鈴里高校書道部』のように部活を通じて描き、『昭和元禄落語心中』や『ぴんとこな』のように芸事を通じて描くものだ。

 その一大勢力といえば将棋であろう。 『3月のライオン』や『ハチワンダイバー』などのビッグタイトルのみならず、本誌読者には『ひらけ駒!』にもぜひ注目してほしい。作中ことさらに言及されることはないが、ここで描かれるのは今日的なシングルマザーの家庭である。しかし本作は「母子家庭」のステロタイプとも、将棋の古臭さとも無縁だ。ただ…

全文を読む

「南Q太」のおすすめ記事をもっと見る

「南Q太」のレビュー・書評をもっと見る

「南Q太」の関連画像・写真

「南Q太」の関連画像・写真をもっと見る