殺人を犯した同級生が「告白本」を出版…その衝撃の内容とは――
『書店員と二つの罪』(碧野圭/PHP研究所)
書店を舞台に繰り広げられる人間ドラマを軽妙なタッチで描いた「書店ガール」シリーズ(PHP研究所)は本好き、書店好きを虜にしたお仕事エンターテインメント小説。元AKB48の渡辺麻友と稲森いずみのW主演でテレビドラマ化もされ、大きな話題になった。
そんなベストセラーを生み出した碧野圭氏が、この度世にはなった最新作は書店員×ミステリーという斬新な切り口の長編小説『書店員と二つの罪』(PHP研究所)。スリルと狂気が詰め込まれた本作には「書店ガール」シリーズとはまた違った魅力があり、読者に良心の重みを問う作品となっている。
殺人事件を起こした幼なじみが「告白本」を出版 書店員の椎野正和が、ある日書店に届いた積荷を開けていると、真っ黒な表紙に真っ赤なタイトル文字が記された異様な本を発見。著者名を見て、頭がフリーズした。
その書籍は女子中学生を惨殺し、校庭に遺棄した少年犯罪者による告白本。「死我羅鬼」と名乗っていた犯人が同じ中学に通う未成年であったことや、とある漫画のワンシーンが犯行で再現されていたことなどが大きな…