チャンポンを食べたことがないのに作る店、未亡人が経営する店…北尾トロ率いる“町中華探検隊”が巡る昭和の味
『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(町中華探検隊・北尾トロ・下関マグロ・竜超、イラスト:清野とおる/リットーミュージック)
人気ライターたちによる異色の食べ歩きエッセイ『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』が2016年8月19日(金)に発売された。 昭和以前から営業し、気楽に入れて1,000円以内で満腹になれる庶民的な中華店、それが町中華。単品料理主体や、ラーメンなどに特化した専門店と異なり、麺類、飯類、定食など多彩な味を提供している。中には中華料理とは言い難い、カレーやカツ丼、オムライスを備える店も。大規模チェーン店と違ってマニュアルは存在せず、店主の人柄や味の傾向もはっきりあらわれるのが特徴なのだ。 『裁判長! ここは懲役4年でどうすか』の北尾トロを中心に結成されたのは「町中華探検隊」。彼らの使命は、高齢化の荒波にさらされて滅亡の危機にある個人経営の大衆的中華料理店の研究・記録だ。半チャンラーメン発祥の店に行ってみたり、早稲田・神保町など中華料理店密集地帯でハシゴしてみたり、化学調味料に思いを馳せてみたりと、その研究に余念…