注目の新刊 『夜の隅のアトリエ』 ダ・ヴィンチ2013年2月号
どこか知らない町で何者でもなく生きよう。そう願った真理子は北国へと逃れる。家主の若い男、ホテルの館主との関係は。若手屈指の文章家として知られる著者が、がらんどうで妖しい実存的生を描ききる。主人公のうつろな心がほの暗い魅力を放つ、長編純文学。
どこか知らない町で何者でもなく生きよう。そう願った真理子は北国へと逃れる。家主の若い男、ホテルの館主との関係は。若手屈指の文章家として知られる著者が、がらんどうで妖しい実存的生を描ききる。主人公のうつろな心がほの暗い魅力を放つ、長編純文学。
自分には、愛される価値なんかない。そう思って家業のホテルを守ってきた39歳未婚の紫麻。そこに冴えない中年男性が現れる。彼女の足にぴったりのバレエシューズを携えて……。真面目で一生懸命な女性の、まだ恋ともつかない胸のさざなみを温かく描いた長編。
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