KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

野地秩嘉

職業・肩書き
作家
ふりがな
のじ・つねよし

「野地秩嘉」のおすすめ記事・レビュー

  • レビュー・書評

思いや意図が伝わる1行が書かれているか? 企画書から始まるノンフィクションドラマ

思いや意図が伝わる1行が書かれているか? 企画書から始まるノンフィクションドラマ

『企画書は1行』(野地秩嘉/光文社)

 思いは人を動かす。書籍『企画書は1行』(野地秩嘉/光文社)を読むと、そう気付かされる。本書は、タイトルこそ企画書の“ハウツー本”のようではあるが、実際は、企画書により世の中の様々なプロジェクトが動き出すまでの過程を追った“ノンフィクション”である。「企画書は1行」の意味は、わずか1行で完結するということではない。著者は「実現に結びつく企画書を見ると、どれもひとつの共通点を持っている。それは企画の意図が一行もしくはひとつの言葉で伝わること」だと述べる。

30歳での転機「オレは一生、屋台を引くのはイヤだ」  大手企業から個人まで、実際に企画書が人の心を動かした実例を18篇収録した本書。なかでも、身近に想像しやすい事例を取り上げた1篇、【東京・恵比寿「たこ」店主 柳瀬俊之「一生、屋台を引くことはできない」】は、強く心に残った。

 銀座の屋台でたこ焼きを売り歩いていた店主が「恵比寿界隈で名だたる繁盛店」の経営者として成功するまでの背景を追った話だ。なお、内容は2006年6月に本書が出版された当時にもとづく。

 店主の柳瀬氏…

全文を読む

素敵なメンツと“いい”食事会を終えた時の様な読後感。知的好奇心をくすぐる1冊

素敵なメンツと“いい”食事会を終えた時の様な読後感。知的好奇心をくすぐる1冊

本編は、「創業者」「アーティスト」「職人」「トップ営業マン」「異なる環境に飛び込んだ者」と5つの章からなり、計15名の“修業時代”にまつわるヒストリーを収録。

といっても、ただ苦しかったり辛かった修業時代を連ねた回顧録ではない。冒頭で著者が述べている“修業時代”の捉え方しかり、彼の取材における指針は明快。「修業時代を脱したと自覚したのは、いつのことか」を「重要な問い」に掲げ、それぞれの人となりを描いていっている。

その顔ぶれもユニーク。当代きっての成功者ユニクロの柳井正氏を皮切りに、馴染みのあるカレーチェーン店『CoCo壱番屋』の創始者、日本画家の千住博氏が登場したかと思えば、クレイジーケンバンドの横山剣氏が続くといった具合に、多岐に亘るジャンルより“一流”、言わばプロフェッショナルがセレクトされている。列記した知名度の高い彼らは無論、こちらとしては初めて目にする方の節もまた、負けず劣らず。十人十色、その人生は濃く、ぐっとくる言葉、共感を抱く行(くだり)あり、なるほどとうなずくことしばしば。また、へぇ~っと、唸る新しい発見も随所に。

例えば、エルメスや…

全文を読む

「野地秩嘉」のレビュー・書評をもっと見る

「野地秩嘉」の本・小説

海を渡った7人の侍:大和証券シンガポールの奇跡

海を渡った7人の侍:大和証券シンガポールの奇跡

作家
野地秩嘉
出版社
プレジデント社
発売日
2024-04-15
ISBN
9784833425285
作品情報を見る
成功する名刺デザイン

成功する名刺デザイン

作家
長友啓典
野地秩嘉
出版社
講談社
発売日
2008-04-01
ISBN
9784062145848
作品情報を見る

「野地秩嘉」人気の作品ランキングをもっと見る

「野地秩嘉」の関連画像・写真

「野地秩嘉」の関連画像・写真をもっと見る