『神様はじめました』の鈴木ジュリエッタ最新作は、共同生活×推理×ラブコメディ!
『名探偵 耕子は憂鬱 1』(鈴木ジュリエッタ/白泉社)
ミステリーが好き、レトロでかわいいものが好き。ラブコメだってもちろん好き! そんな乙女心をお持ちの人におすすめしたいコミックがある。『名探偵 耕子は憂鬱 1』(鈴木ジュリエッタ/白泉社)だ。
ときは昭和中期、舞台は東京。空前のミステリーブームを迎えた日本では、3つの難事件を解決した者にのみ、“探偵”の資格を持つことが許されるという法が定められていた。
そんな中、探偵見習いの少女・金田耕子は、若者たちが下宿する洋館、春秋館の門を叩く。耕子が住み込みの賄い人としてこの下宿屋にやってきたのは、名家の子息・犬上佑清に、殺人予告状が届いたからだ。料理は苦手な耕子だが、探偵のお免状をもらうためには、この事件を解決するより道はない。名探偵を目指す耕子は、曲者ぞろいの4人の下宿人たちの世話に奮闘しつつ、殺人予告の犯人を探すことになるのだが……。
本記事では、この作品の読みどころを紹介したい。
その1 レトロなムードがたまらない舞台設定
昭和中期の日本が舞台ということで、作中にはレトロな描写がたっぷりだ。耕子…