中川大志が選んだ1冊は?「どんな境遇の人にも、励みになるような言葉が見つかる本だと思います」
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2024年5月号からの転載になります。
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、中川大志さん。 (取材・文=斎藤春子 写真=TOWA)
中川さんが『覚悟の磨き方』を通じて、幕末の天才思想家・吉田松陰が残した熱い言葉の数々に出会ったのは、映画の役作りのためだった。 「僕が演じた剣持聡という役が、いつも哲学的な言葉を使う、自分の中の美学をすごく大事にしているような男だったんです。知人に薦められて読み始めたんですが、確かに剣持なら影響を受けるだろうと思える言葉ばかり並んでいて。演じている間はずっと、この本をお守りのようにつねに持ち歩いていました」 ふとした空き時間にもページをめくるうちに、自分自身の心にも刺さる言葉をいくつも発見したという。 「いろんな思想や哲学が感じられる言葉ばかりで、『自分の心がそうせよと叫ぶなら、ひるむことなく、すぐに従うべきだと思います』とか、好きでしたね。モヤモヤを抱えた時に、直球ストレートで…