いま注目の女性作家対談! 芥川賞作家・村田沙耶香דSF不倫”で話題『あげくの果てのカノン』マンガ家・米代恭/「嫌な人間を書くのが好き」村田発言に米代も共感!? 【前編】
先日、下北沢「B&B」で、注目の女性作家ふたりを招いた対談イベントが開催された。登壇したのは、SFと不倫を掛けあわせた異色のラブストーリー『あげくの果てのカノン』(小学館)の作者・米代恭さんと、『コンビニ人間』(文藝春秋)で第155回芥川賞を受賞した村田沙耶香さん。果たしてふたりはどんなトークを繰り広げたのか。前編では、『カノン』が持つ魅力、そして人間のグロテスクさに言及したワンシーンをお届け!
村田沙耶香さん(右)と米代恭さん。
SF×不倫という物語は、どうして生まれたのか 村田沙耶香さん(以下、村田):米代さんとは、元々演劇を一緒に観に行くような仲で、『あげくの果てのカノン』の連載が決まってから第1話を読んだ時に、天才だ!と思ったんです。今まで読んできたマンガの中でも『こんなかわいい子いるかな?』って思うくらい、かのんちゃんが好きだし、先が気になる作品。帯を書かせていただくことになって1巻分のゲラを読んだんだけど、世界観もすごくて、とにかく先が気になる内容でしたね。
米代恭さん(以下、米代):最初、編集さんに「不倫…