橋本絵莉子(チャットモンチー)「大切な人にはきっと再会できる。この世の中は全部縁でできています」
毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、2年7カ月ぶりのアルバム『共鳴』の発売を5月13日に控えたチャットモンチーの橋本絵莉子さん。家族との縁や、信じることの大切さを教えてくれたという小説『サラバ!』について、話してくれた。
今年メジャーデビュー10周年を迎えるチャットモンチー。ボーカルの橋本絵莉子さんは、西加奈子さんの初期作品『さくら』の頃からの大ファン。新作『サラバ!』も、「読み終えるのが悲しかった」というほど没頭して読んだという。
「西さんの小説には、家族とのつながりがすごく丁寧に描かれていて、読むたびに母に電話をしたくなるんです。今作でも、主人公の歩がお母さんについて語っている第1章を読んだだけで、母の声が聞きたくなりました(笑)」
今作では、会うべき人には、どんなに離れていても、いつか必ず会えるという“縁”についても描かれている。
「今の時代、SNSが発達していて、世界中どこにいても大方の消息はつかめます。でも、そうしたものに頼らなくても、自…