KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

一木けい

職業・肩書き
作家
ふりがな
いちき・けい

ジャンル

「一木けい」のおすすめ記事・レビュー

  • レビュー・書評

なにをしても一切罪悪感を持たない“彼女”は、周囲の人間を不幸へと陥れる……。一木けい最新作『悪と無垢』

なにをしても一切罪悪感を持たない“彼女”は、周囲の人間を不幸へと陥れる……。一木けい最新作『悪と無垢』

『悪と無垢』(一木けい/KADOKAWA)

 人は誰だって、小さな“罪”を犯しながら生きている。自分を大きく見せるための嘘だったり、怒りのあまり暴言を吐いたりと、それらは罪とも呼べないくらいのものかもしれない。でもそれに対して人は、罪悪感を抱くことがある。どうしてあんなことをしてしまったのだろう……。その気持ちが後悔や反省へとつながることで、自らを律していく。つまり罪悪感というものは、人が人として正しく生きていくため、生まれながら備えている善性なのかもしれない。

 でも、なにをしても一切罪悪感を抱かない人がいたとしたら――。

 小説『悪と無垢』(一木けい/KADOKAWA)で描かれるのは、まさにそういったひとりの女性の姿だ。彼女は他人を陥れ、次々に不幸へと突き落としていく。しかも、どこまでも無邪気に。まるで退屈しのぎをしているようで、だからこそ明確な悪意を持つ人の何倍もたちが悪く、恐ろしい。

「奈落の踊り場」と題された章の主人公は、生きることに疲れ切った主婦・ユリ。甘やかされて育った夫はワガママで、ユリのことをナチュラルに見下している。そんな夫を育てた義…

全文を読む

「一木けい」のレビュー・書評をもっと見る

「一木けい」の本・小説

悪と無垢

悪と無垢

作家
一木けい
出版社
KADOKAWA
発売日
2022-10-28
ISBN
9784041120750
作品情報を見る

「一木けい」人気の作品ランキングをもっと見る

「一木けい」の関連画像・写真

「一木けい」の関連画像・写真をもっと見る