「森と三浦で漫画を描いてた、ということを残したい」―森恒二が三浦建太郎と最後に作った作品を語るインタビュー〈後編〉
『ベルセルク』の監修を務めている漫画家の森恒二先生は、現在「ヤングアニマルZERO」で太古の世界へとタイムスリップしてしまった大学生たちがホモ・サピエンスとともにネアンデルタール人と彼らを支配する謎の集団と戦う『創世のタイガ』を連載中だ。さらに「ヤングアニマル」誌上では不思議な夢を見る青年が許せぬ悪に鉄拳制裁を加えるダークヒーロー叙事詩『D.ダイバー』の連載を2023年から開始した。なぜ3つの作品を同時進行するのか? そして漫画にかける熱い思い、盟友三浦建太郎先生のことについて伺った。
インタビュー〈前編〉はこちら
取材・文=成田全(ナリタタモツ) 撮影=金澤正平
三浦先生が読みたいと言った『創世のタイガ』
──連載中の作品についてお伺いします。第2部に入った『創世のタイガ』ですが、今後どんな展開になるのでしょう?
森恒二(以下、森):『創世のタイガ』は人類にまだ“国”という概念がないときに、なぜネアンデルタール人などの旧人類が滅びたのか、もしかしたらホモ・サピエンスと衝突があったんじゃないか、というのを僕の想像で描いた作品です。もしその衝突があったと…