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町田そのこ

町田そのこ 写真=山口宏之
職業・肩書き
作家
ふりがな
まちだ・そのこ

プロフィール

最終更新 : 2022-07-21

1980年、福岡県生まれ。「カメルーンの青い魚」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞。同作を含む『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。著作に『ぎょらん』『コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店』『うつくしが丘の不幸の家』『52ヘルツのクジラたち』。

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「許しが今後の私のテーマになる」――町田そのこが葬儀屋を描く最新作『夜明けのはざま』を語るインタビュー

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地方のさびれた都市で、家族葬を営む葬儀社「芥子実庵」を舞台に描かれる、町田そのこさんの最新作『夜明けのはざま』。町田さんが葬儀社を舞台にした小説を書くのは二度目で、前作『ぎょらん』は、嚙みくだくと死んだ人が最期の瞬間に願った強い想いを共有することができるという赤い珠を通じて、人の死に向き合う物語だった。今作は大切な人の死を通じて、しがらみの多い地域社会を生きる人たちのさまざまな生きづらさを浮かび上がらせる。なぜ、再び葬儀社を舞台に書こうと思ったのか。お話をうかがった。

取材=たちばなもも、撮影=金澤正平

――今作を書こうと思ったきっかけは、なんだったのでしょう。

町田そのこ(以下、町田):また葬儀社が舞台か、と思われるかもしれませんが、前作『ぎょらん』が亡くなった人たちに向き合う物語だったのに対し、今作では残された人たちがいかに生きるか、というところに焦点を当てています。というのも、『ぎょらん』では死を神聖なものとして描きすぎてしまったのではないか、という想いがあったんですね。私も年を重ね、死は特別なものではなく、常に日常のかたわらにある、誰もがいず…

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累計48万部突破の『52ヘルツのクジラたち』が待望の文庫化。“その後の物語”もカバー裏に収録! 2024年春には映画化も決定

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『52ヘルツのクジラたち(中公文庫)』(町田そのこ/中央公論新社)

 累計発行部数48万部を突破する大人気小説『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ/中央公論新社)。児童虐待というテーマを真正面から取り上げた同作の文庫版が、2023年5月25日(木)に発売される。

 同作を生み出した作家・町田そのこ氏は、2016年に第15回「女による女のためのR-18文学賞」で大賞を受賞。その後初めての長編小説として書き上げた『52ヘルツのクジラたち』は「読書メーター オブ・ザ・イヤー2020」で1位を獲得し、さらには「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本 2021年本屋大賞」「『王様のブランチ』BOOK大賞2020」「第4回未来屋小説大賞」に輝くなど、読書好きの間でも一目置かれている話題作だ。

 物語は家族に人生を搾取されてきた女性・三島貴瑚と、母親に虐待され「ムシ」と呼ばれる少年を中心に展開されていく。決して明るくない過去を背負った貴瑚は、引っ越した先の大分の田舎町で自分と同じ“孤独のにおい”をまとわりつかせたひとりの少年と出会う。

 喋ることができない彼は、…

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「2023年本屋大賞」決定!! 大賞は凪良ゆう『汝、星のごとく』 全ノミネート作の順位を発表!

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『汝、星のごとく』で「2023年本屋大賞」を受賞した凪良ゆうさん

 全国の書店員が選ぶ、いま一番売りたい本を決める「本屋大賞2023」の受賞作が4月12日決定した。

 20回目となる今回のノミネート作品10作の中から大賞に選ばれたのは、凪良ゆう氏の『汝、星のごとく』(講談社)!

2023年本屋大賞受賞作 『汝、星のごとく』(凪良ゆう/講談社)

『汝、星のごとく』(凪良ゆう/講談社)

【あらすじ】 風光明媚な瀬戸内の島。高校時代に恋人同士になった暁海と櫂。卒業後、次第に広がるふたりの間の溝……。途方もない痛みを抱えながら、それでも自分の人生をつかもうとあがくふたりの姿は、きっと、不器用で正しく生きられない私たちにとって、新たな救いとなるに違いない。

【著者プロフィール】 凪良ゆう●京都市在住。2007年に初著書が刊行されデビュー。BLジャンルでの代表作に21年に連続TVドラマ化された「美しい彼」シリーズなど多数。17年に『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。19年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で本…

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本日発表! 「本屋大賞2023」を受賞するのはどの作品? ノミネート10作総ざらい

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 いよいよ本日4月12日(水)、「本屋大賞2023」が発表される。全国の書店員が選ぶ「いま一番売りたい本」を決めるこの賞のノミネート作は今年も個性豊か。ハラハラドキドキのミステリーがあれば、胸を締め付けるラブストーリーも、人を感動に導く希望の物語もある。一体、どの作品が受賞するのか。大賞発表前にノミネート10作をおさらいしよう。

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町田そのこ『星を掬う』×永井みみ『ミシンと金魚』。ともに認知症を描いた2人の作家に聞く、認知症と家族、小説のお話《対談》

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 すばる文学賞受賞のデビュー作にして、三島由紀夫賞の候補ともなった永井みみさん『ミシンと金魚』(集英社)は、認知症を患うカケイさんという女性が、現在と過去をいったりきたりしながらその半生を語るという物語。〈カケイさんの中に亡き祖母を見た。祖母もきっと見ただろう花々に私も出逢えると信じて、これからも生きてゆこう。〉とコメントを寄せた町田そのこさん。本屋大賞にノミネートされた町田さんの『星を掬う』(中央公論新社)もまた、認知症を患った女性が登場し、主人公である娘の葛藤が描かれる。そんなおふたりの対談がこのたび実現。小説を書くうえでの姿勢についても、うかがった。

(取材・文=立花もも、撮影=川口宗道)

町田そのこさん(以下、町田) 『ミシンと金魚』は刊行当初からものすごく話題になっていたので手にとったのですが、認知症を患っている方の、内面の奥の奥までえぐるように描かれているところに、グッときました。コメントにも書いたのですが、昨年、認知症だった祖母を亡くしたこともあり、語り手のカケイさんの姿が祖母に重なったんですよね。祖母はカケイさんのように壮絶な人生…

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【本屋大賞2022ノミネート】『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞受賞の町田そのこが描く、22年ぶりに再会した母娘の物語

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本屋大賞2022ノミネート! 『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞した町田そのこ氏が、やるせない事情で、まっとうな親として評価されなかった人、されない人々の側面を書いてみたい、と執筆したという1冊。 《以下の記事は(2021年11月7日)の再配信記事です。掲載している情報は2021年11月時点のものとなります》

言えないことをいったいいくつ飲み込みながら、人は生きていくのだろう。そして誰かが言えなかったことにいくつ、思いを巡らせることができるのだろう。読む人の胸に、声なき声を聞く、ということを届けた、前作『52ヘルツのクジラたち』。本屋大賞をも受賞した大反響のなか、町田さんが考えていたのは、誰かの声を“掬う”ことだった。

(取材・文=河村道子 撮影=山口宏之)

「『52ヘルツのクジラたち』には子どもを虐待し、捨てた母が出てくるのですが、漠然と、“彼女の側面を書ききれていなかったな”と考えていたんです。もちろんあの物語で、それについて書くことは蛇足だったかもしれません。けれど虐待する親にも、本人しかわからない事情やどうしようもない感情…

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気になる大賞はどの作品に!?「2022年本屋大賞」ノミネート10作品発表!

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2022年1月20日(木)、全国の書店員が選んだ一番売りたい本「2022年本屋大賞」のノミネート作品が発表された。大賞の発表は、4月6日(水)。

今年の「2022年本屋大賞」は全国の483書店、書店員627人の投票によりノミネート作品を選出。ノミネートされたのは以下の10作品だ。

2022年本屋大賞ノミネート10作(作品名五十音順)

『赤と青とエスキース』(青山美智子/PHP研究所)

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【あらすじ】 2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者、新境地にして勝負作! メルボルンの若手画家が描いた1枚の「絵画(エスキース)」。日本へ渡って30数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく――。2度読み必至! 仕掛けに満ちた傑作連作短篇。

【プロフィール】 青山美智子(あおやま・みちこ)●1970年生まれ、愛知県出身。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。 第28回パレットノベル大賞佳作受賞。…

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痛みを理由にするのは楽かもしれない。でもその先へ――すれ違う母娘の物語『星を掬う』町田そのこインタビュー

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言えないことをいったいいくつ飲み込みながら、人は生きていくのだろう。そして誰かが言えなかったことにいくつ、思いを巡らせることができるのだろう。読む人の胸に、声なき声を聞く、ということを届けた、前作『52ヘルツのクジラたち』。本屋大賞をも受賞した大反響のなか、町田さんが考えていたのは、誰かの声を“掬う”ことだった。

(取材・文=河村道子 撮影=山口宏之)

「『52ヘルツのクジラたち』には子どもを虐待し、捨てた母が出てくるのですが、漠然と、“彼女の側面を書ききれていなかったな”と考えていたんです。もちろんあの物語で、それについて書くことは蛇足だったかもしれません。けれど虐待する親にも、本人しかわからない事情やどうしようもない感情があったかもしれないということが自分のなかに残って。やるせない事情で、まっとうな親として評価されなかった人、されない人々の側面を書いてみたい、それを受け止める娘の姿から母と娘の関係性を書いていきたいと思いました」  新たな物語は、“娘”のやりきれない現在地から始まる。「おめでとうございます。芳野さんの思い出を、五万円で買い取り…

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あなたはここにいなくとも

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私たちの特別な一日: 冠婚葬祭アンソロジー (創元文芸文庫)

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飛鳥井千砂
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うつくしが丘の不幸の家 (創元文芸文庫 LA-ま 1-1)

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ぎょらん (新潮文庫 ま 60-22)

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夜空に泳ぐチョコレートグラミー (新潮文庫)

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作家
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コンビニ兄弟2 (新潮文庫)

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作家
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コンビニ兄弟3:―テンダネス門司港こがね村店― (新潮文庫 ま 60-3)

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作家
町田そのこ
出版社
新潮社
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