スープ作家・有賀薫さんに聞く。50代主婦が、異分野からスープ作家へと変身を遂げた秘訣
8年間、約3000日にわたって、朝に作ったスープをインスタグラムで更新している有賀薫さん。元々料理を生業としておらず、スープ作家として活動を始めたのは50代に入ってからだという。3月には『3000日以上、毎日スープを作り続けた有賀さんのがんばらないのにおいしいスープ』が文響社から発売。どのようにして異業種から道を切り開いてきたのでしょうか。お話を聞きました。
遠回りした経験が活きる ――有賀さんは元々料理の世界にいたわけではなく、50代になってからスープ作家になったとのこと。2、30代から料理を生業としている人も多い中、途中から参入することに不安や葛藤はありましたか。
有賀薫さん(以下、有賀): 今でも不安だらけです! 若いころから料理の仕事をしていた方は、50代ともなれば大ベテラン、一方私は新人ですから。
でも、もし私が2、30代から料理の仕事をしていたら、たぶん途中で目移りして、違うことをしていたかもしれません。元来いろいろなことに興味が強く、ひとつの景色に縛られたくないタイプ。人は2種類のタイプがあって、1本道を突き詰めて歩く人と、寄り道を…