ピエール瀧23区23時「このドえらかった時期に、それでも東京の街角はそこにいた」2020年~2022年の夜を歩く
「無駄が一番の贅沢ですよ――」夜の23時に東京23区、1区ずつ街歩きをしたら、どんな景色が見えるのか。どんな出会いがあるのだろうか。シリーズ2作目となる、ピエール瀧さんの著書『ピエール瀧の23区23時 2020-2022』(産業編集センター)が10月13日に発売。1作目は東日本大震災の後、2作目となる『2020-2022』は、コロナ禍になってからの街歩き。どの街角を曲がるのか。夜の散歩だからこそ、生まれるものとは何か。
(取材・文=松永怜 撮影=島本絵梨佳)
無目的に街を徘徊って、なかなか理解されないでしょうけど(笑)
シリーズ2作目の『ピエール瀧の23区23時 2020-2022』(左)と1作目の『ピエール瀧の23区23時』(単行本は現在品切れ、電子書籍のみ販売中)
――『23区23時』は今回で10年ぶり2作目です。改めて、本を出そうと思われたきっかけについて教えてください。
ピエール瀧さん(以下、瀧):もともと夜に歩くのが好きなものですから。夜に徘徊してるなら、23区、1区ごと歩いてみたらどうかなっていうのが始まりですね。2作目は、コロナ禍になって…