2012年、今年最も読み応えがあった小説 TOP50発表!

文芸・カルチャー

更新日:2017/11/25


 本とコミックの情報誌『ダ・ヴィンチ』の「BOOK OF THE YEAR 2012」が今年も発表された。“今年最も読み応えがあった本”をダ・ヴィンチ読者、書店員、文筆家など、本好き4625名の声が詰まった年末恒例のブックランキングだ。

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 今年はさらに有川浩人気が高まった。昨年は総合ランキング第1位(※)。今年は小説部門の1、2位が有川作品だった。

 第1位の 『空飛ぶ広報室』は、著者お得意の自衛隊小説だ。ただし、今回登場する自衛隊員は広報という事務方に就く人々。自衛隊らしからぬオフィスワークに勤しむ彼らに親しみを感じた読者も多いのではないだろうか。第2位の『三匹のおっさん ふたたび』は、アラカン男の活躍をハートフルに書く作品の続編。読者コメントでもおっさんたちの帰還を喜ぶ声が多かった。第3位『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、東野圭吾としては久しぶりのファンタジー色あふれるミステリーで、「ガリレオ」シリーズから入ったファンには新鮮に受け止められたようだ。

 同誌では50位までの作品を全紹介するほか、有川浩の独占インタビューも掲載している。

【1位】『空飛ぶ広報室』(有川 浩/幻冬舎)
【2位】『三匹のおっさん ふたたび』(有川 浩/文藝春秋)
【3位】『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(東野圭吾/角川書店)
【4位】『ビブリア古書堂の事件手帖3 栞子さんと消えない絆』(三上 延/メディアワークス文庫)
【5位】『楽園のカンヴァス』(原田マハ/新潮社)
6位『虚像の道化師 ガリレオ7』(東野圭吾/文藝春秋)
7位『ソロモンの偽証』(全3巻)(宮部みゆき/新潮社)
8位『残穢(ざんえ)』(小野不由美/新潮社)
9位『神様のカルテ 3』(夏川草介/小学館) 
10位『謎解きはディナーのあとで 2』(東川篤哉/小学館)

※昨年まではジャンルフリーの総合ランキングを実施していたが、今年から廃止。ジャンル別ランキングのみとした。

文=門賀美央子
(『ダ・ヴィンチ』1月号「BOOK OF THE YEAR 2012」より)