『勇者ヨシヒコ』『コドモ警察』の監督が選んだ“笑いのミナモト”本5冊

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2013/4/3

『33分探偵』『勇者ヨシヒコと魔王の城』『コドモ警察』などなど、シュールで高度な笑いの世界を深夜に届け、手がけた映画も続々と公開される脚本家・映画監督の福田雄一さん。そのアイデアはどこから?の問いに対し、福田さんの”笑いのミナモト本”を教えてもらったラコ〜!

福田雄一・数々のヒット作を生み出す人気脚本家・映画監督。『コドモ警察』(公開中)に続き、『HK変態仮面』が4月6日に公開予定。座長を務める劇団「ブラボーカンパニー」でも5月に公演、6月には堤真一主演の『俺はまだ本気出してないだけ』が公開を控えている。

1位
笑いのヘルプ本
モンティ・パイソン大全 (映画秘宝コレクション)
モンティ・パイソン大全 (映画秘宝コレクション)
  • 著者名:須田 泰成
  • 発売元 : 洋泉社
  • 価格:3,024円

モンティ・パイソンのコント内容が全部詰まった、作品を作るときに必ず読む本です。冒険モノがやりたかったんだけど、お金がかかるからと誰もやりたがらないことがあった。そんなとき、モンティ・パイソンの『ホーリーグレイル』という作品が「予算の少ない冒険活劇」っていう紹介で衝撃を受けて。それで生まれた作品が『勇者ヨシヒコ』です。今ちょうど撮影中の来年公開の映画も、実はモンティ・パイソンからインスピレーションを受けて作っている。僕にとってはお守りみたいな本ですね。

2位
ギャグ好き、笑い好きを決定づけた作品
マカロニほうれん荘 (1) (少年チャンピオン・コミックス)
マカロニほうれん荘 (1) (少年チャンピオン・コミックス)
  • 著者名:鴨川つばめ
  • 発売元 : 秋田書店
  • 価格:453円

小学生のときに読んだギャグ漫画なんですが、僕のプライオリティの形成にすごく影響を与えていて。ドラマや映画って、例えば「携帯電話を前のシーンで持っていないのにこのシーンで持っているのはおかしい」とか、物語のつながりを大事にするんですよ。だけど僕は全く気にしない。面白ければいいって思うんです。その論法は、この「マカロニほうれん荘」の影響です。主人公の顔形がギャグのために全く変わったりしますから。そういう笑いの方向性をこの作品で学んだと思います

3位
キャラクターの力に気付いた本
こちら葛飾区亀有公園前派出所 1 (ジャンプコミックス)
こちら葛飾区亀有公園前派出所 1 (ジャンプコミックス)
  • 著者名:秋本治
  • 発売元 : 集英社
  • 価格:421円

中学時代はジャンプにハマりましたね。そのなかでもギャグ漫画の「こち亀」が大好きでした。リアリティを持った、大人の笑いというものに初めて触れたかもしれない。こち亀で学んだのは、主人公が一番魅力的でなければならないってことですね。主人公が一番はちゃめちゃで、周りの人を巻き込んで展開していくのが面白いんだから。スゴイことだと思うんです。同じキャラクター、同じ場所で、1話完結、それをずっと続けているんですよ。素晴らしすぎますよ!

4位
これまでの笑いを覆した4コマ漫画
伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫)
伝染(うつ)るんです。 (1) (小学館文庫)
  • 著者名:吉田戦車
  • 発売元 : 小学館
  • 価格:648円

中川いさみの『クマのプー太郎』、相原コージの『コージ苑』、そして吉田戦車の『伝染るんです』。この3作家が描いた4コマ漫画によって、今まで自分が思っていた笑いが一気に破壊されました。それまでの笑いには理由も論理もあったのに、それが全くないシュールな世界があったと。自分でも舞台の脚本を書き始めた頃で、面白いものを意識的に吸収していたんですが、折しも同時期に登場したダウンタウンの笑いによって、それまでの笑いは完全にリセットされました。彼らが僕の笑いの引き出しを急激に増やしてくれたんです。

5位
島本和彦によって堂本剛と山田孝之の真顔がうまれた
逆境ナイン (1) (サンデーGXコミックス)
逆境ナイン (1) (サンデーGXコミックス)
  • 著者名:島本 和彦
  • 発売元 : 小学館
  • 価格:576円

僕の笑いに影響を与えてくれた本、最後は島本和彦さんの漫画ですね。『炎の転校生』『仮面ボクサー』、色々ありますが、映画の脚本を担当した『逆境ナイン』を原作として読んだときに、島本作品の偉大さに気付いたんです。いい大人が真剣にくだらないことをやっているおかしさを、初めて描いたのが島本さんなんじゃないかな。『33分探偵』で堂本剛が笑わずにくだらないことを言う、『勇者ヨシヒコ』で山田孝之が真顔でおかしなことを言う、ベテラン刑事なんだけど鈴木 福…。つっこみを視聴者に任せるスタンスも、影響を受けていると思うんです。

「ギャグ漫画の影響を受けていますね〜。僕、笑い以外にあまり興味がないんです。○○っていう映画面白かったよという話をされると、笑えた?って必ず聞く。で、笑いとかじゃないって言われたらもう見ないです。すべて、笑えるか笑えないか。「よくできてた」なんて評価に興味はないし、よくわからないけど笑えた、というのが一番うれしいな。」

福田さん、ありがとラコ〜! 徹底した「笑い」はモンティ・パイソンから逆境ナインまで、幅広いラコね〜! 他にもこんなテーマのランキングが知りたい!というのがあったら @bookrako までよろしくラコ!