『ONE PIECE』ルフィVSボス級敵キャラの戦闘シーンで炸裂した「戦闘ボケ」ランキングベスト5

なんでもランキング

更新日:2016/10/17


『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)

 第82巻まで刊行された単行本の発行部数は3億冊を軽々と超え、化け物クラスの人気を誇る『ONE PIECE』(尾田栄一郎/集英社)。さらに映画『ONE PIECE FILM GOLD』も公開されて、ワンピースの勢いはとどまることを知らない。これまで数々の強敵をなんとか倒してきたからこそ、今があるのだが、またしても私は疑問を持った。多くの敵と戦い、苦戦を強いられてきたルフィだが、苦戦した数と同じくらいルフィは、戦闘でボケている気がする。そこで今回は、ルフィがボス級の敵との戦闘でボケてしまった「戦闘ボケ」を検証することにした。ルフィにはこのランキングをぜひ見てもらい、自身の戦い方を反省してほしいところだ。

1位
11巻 第99話 おれ死刑って初めて見るよ
ONE PIECE 11
ONE PIECE 11
  • 著者名:尾田栄一郎
  • 発売元 : 集英社
  • 価格:

 ふざけ具合堂々の1位は、海賊王ゴール・D・ロジャーが死んだ街「ローグタウン」での死刑騒ぎだ。アーロンをぶっ飛ばし、意気揚々とローグタウンへ寄ったのはいいものの、死刑台でふざけていたルフィがバギー一味の復讐に遭ってしまう。死刑台に磔にされたルフィ。バギーは斬首用の刀を持ち、絶体絶命の大ピンチ。さすがに青ざめているかと思いきや、バギーとこんなやり取りをする。
ルフィ「おれ死刑って初めて見るよ」
バギー「てめェが死ぬ本人だよ‼‼」
ルフィ「ええっ‼ふざけんなーっ‼‼」
バギー「てめェがフザけんなァ‼‼」
 おもしろ…ふざけすぎである。死刑台を見学していたら、死刑を食らいそうになりました、なんてシャレが過ぎる。処刑の間際に笑ったルフィを見て、ロジャーを連想させられたスモーカー。この街から伝説が始まったわけだが、戦闘ボケの伝説も始まってしまったのだ。

2位
33巻 第314話 ビームっていいな
ONE PIECE 33
ONE PIECE 33
  • 著者名:尾田栄一郎
  • 発売元 : 集英社
  • 価格:

 ロングリングロングランドでのデービーバックファイト第3回戦「コンバット」では、船長同士の熱いボケ合戦が見られた。戦闘が始まって、いきなりノロノロビームを食らい、パンチを応酬されるルフィ。それを受けてルフィの一言が「ビームっていいな」である。敵の能力に憧れてどうする!さらにフォクシー激似の「フェイスボム」が爆発し、ルフィが危ない…と思っていると、ルフィは爆弾をよけ、フォクシー自身が爆発に巻き込まれる。自分の攻撃でダメージを受けてどうする!その後、自身が用意した剣山に刺さるフォクシー、海賊船に保健室があることを疑わないルフィ、「頭が悪いの?」と聞かれるルフィ、「ゴリラパンチャー13号」のゴリラ顔がいらないことに気づくフォクシーなど、戦闘をやっているのかコントをやっているのか分からない状況であった。アフロパワーでなんとか勝ったルフィだったが、戦闘ボケもアフロパワーの影響を受けたのだろう。フォクシーがアホで本当に良かった。

3位
30巻  第280話 ゴムゴムのタコ
ONE PIECE 30
ONE PIECE 30
  • 著者名:尾田栄一郎
  • 発売元 : 集英社
  • 価格:

 第3位は空島編から。ルフィに電撃が効かないと分かって、エネルのアゴが外れるほど驚かせたのは良かったものの、またしてもルフィの戦闘ボケが炸裂。ルフィの能力が超人(パラミシア)系であることに着目したエネルは、黄金で刃物を製錬。エネルに「弱点は斬撃か」と聞かれ、素直に認めてしまうルフィ。ナミの「言うな!」が切実でおもしろ…不憫だ。さらに、マントルを嫌ったルフィは「ゴムゴムのボー」を思いつく。しかし、反射神経だけで動くのでエネルに動きを読まれないが、反射神経だけでは攻撃できないという弱点が発覚。そこで「ゴムゴムのタコ」を思いつくが、あまりの戦闘ボケにナミは号泣する始末。随所にカッコいいルフィが見られた空島編だったが、同じくらいボケ倒したルフィだった。

4位
22巻 第200話 だったら俺は八武海だ‼
ONE PIECE 22
ONE PIECE 22
  • 著者名:尾田栄一郎
  • 発売元 : 集英社
  • 価格:

 ワンピースで傑作と名高いアラバスタ編。そして、このクロコダイル戦でも傑作級の戦闘ボケを連発している。舞台は2度目の戦いとなるアラバスタ王宮。見事にクロコダイルを殴ったルフィだったが、クロコダイルは「思い上がるな」といわんばかりの態度。ここでルフィはウィットに富んだ返しができれば良かったのだが、口から出てきたのは戦闘ボケだった。
クロコ「格の差がおれとお前にはある‼それが七武海のレベルだ」
ルフィ「お前が七武海だから何だ。だったら俺は八武海だ‼」
 読者はルフィの言いたいことがお分かりだろうか。この戦闘シーンから15年経つが、未だにこの発言の真意が見出せない。迷宮入りだ。さらに「水ルフィ」からの「水漏れ」コンボも加わり、傑作レベルの戦闘ボケとなっている。

5位
57巻 第561話 JET身代わり‼
ONE PIECE 57
ONE PIECE 57
  • 著者名:尾田栄一郎
  • 発売元 : 集英社
  • 価格:

 頂上戦争でのルフィvsミホークが第5位にランクイン。ミホークの世界最強の剣術に防戦一方のルフィ。ふと空を見上げると…クロコダイルの砂嵐に飛ばされるバギーを発見!バギーが「JET身代わり」によってミホークに切り刻まれる事態に。
 ルフィ「ゴムゴムの身代わり‼」
 バギー「やめんかバあバババババ‼」
 バラバラの実を有しているバギーだが、つい笑って…可哀想に思ってしまった。このあと怒り狂ったバギーが「特製マギー玉」をミホークにお見舞いしているが、いとも簡単に跳ね返され、自爆している。これ以前にも、世界最強の男である白ひげと対等に口をきいているシーンがあり、これらを踏まえると、冒険が進むにつれて、ルフィの戦闘ボケが悪化してきていること間違いなしだ。

 いかがだろうか?ルフィの反省の声が聞こえてくるだろうか?ルフィにはこのランキングを見てもらい、大いに反省してほしいところだが、私の脳内ルフィから聞こえてきた言葉は「何だお前?めんどくせえな」だった。様々なキャラによる「戦闘ボケ」は、ワンピースあるあるの1つだ。緊張感の中にある絶妙な緩和が心くすぐられる。今後は四皇との戦いが予想され、シビアな戦いになること間違いなしだが、同時にシビアな戦闘ボケも期待したい。

文=いのうえゆきひろ