アイデアをひねり出し活用させるための必勝メソッド

公開日:2012/11/20

思考の整理学

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 筑摩書房
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:外山滋比古 価格:540円

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アイデアがほしい。それも新しいアイデアが。そういつも人は考える。アイデアをひねり出す最高の方法とはなんだろう。『思考の整理学』はそれにこたえようとする。思考のスタイルについて「グライダー型」と「飛行機型」という2つの比喩が登場している。

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「グライダー型」は学校で学ぶ生徒たちのスタイルで、教師から知識を教えられるばかりか、なにを教えられればよいかまで教えられる受身の思考である。彼らは指示されれば上手に問題を解くが、さて自由に学んでみろと言われると手をこまねいてしまう。つまり牽引されなければ飛ぶことができないというのである。

引き比べて「飛行機型」はエンジンを備えている。自力で飛行することができるわけだ。問題を与えられればもちろん解くこともできるが、問題に疑問を持つこともできる。つまり、解答だけでなく、問題を見つけ、作ることができる存在である。外山はなるたけ早く「飛行機型」の人物になれ、とアドバイスする。

次に「飛行機型」の人物に最適の思考ツールと、思考方法を列挙していく。

なにを言い出すかと思ったら、思考に詰まったら「寝ろ」というのである。あるいはぼんやりしろ。そのうえ、メモを取ってしばらくほっとけ。まるで間抜けに見えかねないやり口だが、確かにこれは効果があるだろう。煮詰まった状態で床に入ると、睡眠中に活性化した無意識が問題を解こうとするからである。また、しばらく放っておくと引っかかっていた箇所が客観化される。客観化されるとそれまで見えなかった糸口が見えてくるのである。岡目八目というやつだ。

次にツール。メモ帳を四六時中持ち歩き、思いついたこと目にして気になったことはすべてメモする。別にノートを用意しておき、メモをめくりながら大事と思われたことを書き写す。さらにもう1冊ノートを用意しておき、さっきのノートから時間が経ってもまだ大切と思うことを書き写す。この方法は効果絶大だと外山は言う。

要中の要をサラっとまとめてみたが、この他にもこれは使えるというメソッドがあなたに読まれたくて待っている。示唆に富んだ具体的なディティールにぜひじっくり目を通していただきたい。


「グライダー型」と「飛行機型」

学校は「グライダー型」を育てる場所