波瑠×間宮祥太朗出演の今期ドラマ化作品! 魔法のリノベーションで、お客様の人生ごと再構築!

マンガ

公開日:2022/7/25

魔法のリノベ
魔法のリノベ』(星崎真紀/双葉社)

 2022年7月18日(月)より関西テレビで放送がはじまった、今夏のTVドラマ『魔法のリノベ』。今、家のリノベーションを請け負う工務店の仕事を描くという本作の新しいストーリーに、期待と注目が集まっている。

 本作は、双葉社が刊行する女性向けの漫画雑誌『JOUR』に掲載されていた漫画が原作で、現在は「令和版」が連載されている。TVドラマ版では、主人公である真行寺小梅(しんぎょうじ こうめ)を波瑠さんが、その相棒である福山玄之介(ふくやま げんのすけ)を間宮祥太朗さんが務める。

 物語は、前職で人間関係の構築に失敗した真行寺小梅が、男だらけの家族で営む「まるふく工務店」に転職するところからスタートする。

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魔法のリノベ

 小梅は元々、同業界の大手で7年間営業をしていた営業のプロ。バツ2子持ち、入社半年の福山玄之介を率いて営業に向かい、早速その手腕を見せつける。しかしその家の奥さんは一筋縄ではいかない相手で、「――あなたたちに頼むメリットはそれだけ?」と切り返されてしまう。

魔法のリノベ

 そんな中ライバルとして登場するのが、小梅の「人間関係の構築に失敗した」原因である久保寺彰(くぼでら あきら)。この久保寺との再会が、小梅の「勝ちたい」という心に火をつける。そして2人は、見落としていた奥さんの事情に気づき――。

魔法のリノベ

 家という場所には、そこで暮らしてきた人間の思い出がたくさん詰まっている。今は亡き相手との大切な場所だってあるかもしれない。だから、ただ綺麗になって快適に暮らせればそれでOK、というものでもない。

 しかし、老朽化した家で生活し続けるのは、歳を取れば取るほど危険も伴う。だからこそ小梅たちのようなリノベーション業者は、快適な暮らしとお客さんの譲れない大切なものをどちらも考慮し、お客さんが前に進むための「折衷案」を生み出さなければならない。彼女たちの仕事ぶりを見ていると、それがどれだけ大切なことなのかがひしひしと伝わってくる。まさに「家のリノベーションは、人生のリノベーション」というわけだ。

 序盤では、小梅は優秀で細かいところにも気がつくベテランではあるものの、それゆえの頭の固さが欠点となっている。しかし玄之介の良くも悪くも優しく押しに弱い性格、相手の気持ちを考え先走ってしまう性格に触れ、少しずつ変わっていく。また、玄之介も小梅の持つ経験や知識を吸収し、足りない技術を補っていく。こうして2人は、相乗効果を生みながらともに成長していくのだ。

 作中には、実際の間取り図や家の広さ、構造などの専門的な部分もしっかりと、それでいて分かりやすく描かれる。こうした「お仕事もの」としての側面と、小梅と久保寺の関係、それから玄之介との関係の深まりなど「人間ドラマ」としての側面、両方をきちんと深く楽しめるのが本作の大きな魅力。

 さらに原作コミックスの最新刊4巻では、小梅の実家をリノベーションするという話も。

魔法のリノベ

 ここでは、年配の夫婦が抱えがちな問題点も露見する。TVドラマ版『魔法のリノベ』はまだまだはじまったばかりだが、原作とあわせて今後の展開を見守りたい。

文=月乃雫

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