樹木希林さんが遺し内田也哉子さんが受け継ぐ、学校に行きたくない子ども達へのメッセージ。『9月1日 母からのバトン』が新書で登場!

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公開日:2022/8/31

9月1日 母からのバトン5
9月1日 母からのバトン』(樹木希林内田也哉子/ポプラ社)

 樹木希林さんと、彼女の娘である内田也哉子さんの共著『9月1日 母からのバトン』(ポプラ社)が、2022年8月10日(水)に新書となって登場。この機会に、ぜひ同書を手に取ってみてほしい。

 死なないで、死なないで……。今日は、大勢の子どもたちが自殺してしまう日なの――。『9月1日 母からのバトン』は、樹木さんが遺した言葉と、それを受けて内田さんが考え、対話し、その末に紡ぎだした言葉をまとめた一冊。

 9月1日といえば、夏休みが終わり、2学期が始まる日。この日、学校に行きたくないと思い悩む子どもたちが、自ら命を絶ってしまう。樹木さんは生前、不登校の子どもたちと語り合い、その事実を知っていた。

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 2018年の9月1日、樹木さんは病室で「どうか、生きて」と繰り返しつぶやいていたという。そんな彼女の言葉は娘に受け継がれ、そしてここに、一冊の本が生み出された。単行本発売時、各界隈で大きな話題を呼んだ同書。

 ネット上には、「大人の固定観念や体系化した考え方を押し付けることなく、これからの新しい世代に柔軟な対応をどのようにしていくかを考えさせられました。子どもと接する機会がある方にはぜひ読んでほしい一冊です」「不登校に悩んでいる全ての人に目を通してもらいたい。いじめをここまで心配していた人もいる、命を大切に、生きていたら良いこといっぱいある。也哉子さんの聡明さも魅力」「涙が出るけど、その涙があたたかい感じ。慰められ、勇気づけられています」「印象に残った言葉は『人と自分を比べるなんてはしたない』です。樹木さんだからこそ出る言葉のような気がします」「9月1日に憂鬱な気持ちになる…。その気持ちは私も凄く分かります。だからこそ、この本にはとても勇気をもらいました」などなど、絶賛の声が寄せられている。

 この「ままならない人生を生きる意味」とは何なのか…。今、生きづらさを感じるすべての人に贈りたい「命」の物語。樹木さんが語ったことは、同書が伝えたいことは、きっと誰の心にも届くはず。夏の終わりに、新書化した『9月1日 母からのバトン』を手に取ってみてはいかがだろうか。

『9月1日 母からのバトン』 目次
・まえがき
・第一部 樹木希林が語ったこと
     インタビュー「難の多い人生は、ありがたい」 
     トークセッション 「私の中の当たり前」

・第二部 内田也哉子が考えたこと
     【対話1】石井志昂さん(『不登校新聞』編集長)
      樹木希林の最期、9月1日への想い
     【対話2】Eさん(20歳女性・不登校経験者)
      「あなたのその苦しみは、 正当なんだよ」
     【対話3】志村季世恵さん(バースセラピスト)
     〝底〟にいたときの感覚を忘れない
     【対話4】ロバート キャンベルさん(日本文学研究者)
      その指を、なんのために使うのか 
・ あとがき 
・ 新書版あとがきにかえて

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