【アニメ放送直前】ドジさえクールにキマる? 4人の男子たちの、尊みあふれる日常コメディ『クールドジ男子』

マンガ

公開日:2022/9/16

クールドジ男子
クールドジ男子』(那多ここね/スクウェア・エニックス)

 登場人物たちは近寄りがたいほどクール、なのにすさまじいドジ……。この最強級のギャップにやられる人が続出と話題になっているマンガが『クールドジ男子』(那多ここね/スクウェア・エニックス)である。

 Twitterで累計200万以上の「いいね」を獲得。コミックスは1~4巻で累計50万部を突破。そして2022年10月からはTVアニメがスタートする。

 CVには小林千晃、内山昂輝、梅原裕一郎、千葉翔也といった実力派キャストが参加。製作スタッフは『劇場版 美少女戦士セーラームーン Eternal』を手掛けた今 千秋が監督を、キャラクターデザイン・総作画監督は田口愛梨がつとめる。アニメーション制作はstudioぴえろ。

 この秋注目の作品である、本作のレビュー記事をお届けする。

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ドジさえクールにキマる? イケメン男子たちの日常コメディ

 クールで少し近寄りがたいけど、カッコイイ4人の男子。だけど彼らは全員、人並み外れたドジだった。ドジだからこそ身近に感じ、推したくなるのだ。

 大学生の一倉颯(いちくら はやて)はドジなイケメン。彼は買い物をしていると、時にはレジに商品を置こうとして財布だけを店員さんに渡そうとする。また別の買い物では財布を忘れてしまう。クールに見えているため他人は笑わないが、羞恥心は非常に強く反省しきり……。

 そんな颯が偶然見かけたかわいい系高校生の二見瞬(ふたみ しゅん)。彼もまたドジだが、それを認めたくないし、何とかごまかそうとする。強がり系のドジ男子だ。瞬と偶然出会ったイケメン会社員・三間貴之(みま たかゆき)もまたドジ。彼は自分のドジに気づかない無自覚というか天然ドジ男子である。そんな貴之は、会社の先輩・四季の弟で専門学校生の四季蒼真(しき そうま)と出会う。蒼真もまた、ドジっこな男子だ。とはいえ彼は自分のドジを受け入れて前向きに考えられるタイプで、ドジを踏んだ自分を思わず笑ってしまう日々を送っている。

 会社員だったり大学生だったり高校生だったりと年齢や立場はバラバラでも、彼らは奇妙な縁でつながり、何となく友だち付き合いをするようになっていく。これだけのドジ男子(しかもクール)が4人揃ったとき、果たして何が起きるのか?

あなたが推したくなるドジ男子は?

 ここではメインキャラクター4人を紹介する。ぜひ好みのドジ男子を発見してほしい。

【一倉颯】
20歳の大学2年生(第一話時点、以下同)。前述の通りコンビニへ行くたびにドジを踏み、オフショルダーデザインの服を着た女性に「服がずり落ちている」と言ってしまう。そんな自分を恥ずかしいと感じている。小動物と本が好きで将来やりたいことを模索中。アルバイトを始めた先で他の3人とつながるようになる。

【二見瞬】
17歳の高校生。ヘッドフォンのプラグが抜けているのに気づかず電車内で音楽を爆音で流し、球技大会でビブスを終始裏返しで着るようなドジをやらかす。瞬はこれらをごまかし、絶対に認めずに強がる。「クールそうなのにドジでかわいい」と思われることに抵抗を感じている。姉の仕事場であるカフェでアルバイトを始めた颯と出会う。

【三間貴之】
27歳で広告系の会社に勤務。自らのドジに無自覚であるため、痛みを感じていない天然系ドジ男子。蓋つきコーヒーカップの飲み口の位置を間違える。メガネをかけていないときもメガネがあるようなしぐさをする。アイマスクをおでこにつけたまま会議に出るなど、ささいなドジをしまくる社員として知られており、クールガイの見た目と相まって社内ではギャップ萌えの対象になっている。仲のいい先輩の弟・蒼真と知り合い、他の二人とも遊ぶように。

【四季蒼真】
19歳の専門学校生。左右違う靴下を履いて外出するようなドジを踏む。そんな自分自身にツボって笑いつつ、起こしたことは受け入れて前向きになろうとするポジティブ系ドジ男子。颯と同様いろいろと将来について考え中。前述の通り貴之が兄の同僚で、バイトをしていた瞬の姉のカフェに颯が後から入って来る。

尊い4人のイケメンたち(ただしドジ)の最新の日常

 最新刊・4巻では、すっかり仲良くなった4人のクールドジ男子たちが夏を満喫。尊いし眼福だ。そうしたなかで蒼真がやりたいことを考え、決めた方向へ踏み出し、ささやかな自信を得るまでがじっくりと描かれている。蒼真推しの方はぜひ注目してほしい。

 これから前述の通り豪華・実力派キャスト・スタッフによるテレビアニメが放映開始になる。2022年10月下旬には原作コミックス5巻が発売予定だ。秋からさらに盛り上がるドジ男子ワールドに、あなたもハマってみてはいかがだろうか。

文=古林恭

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