「悪役転生」×「余命もの」感涙必至の新シリーズスタート! 切なさの魔術師・中田永一が手掛ける『彼女が生きてる世界線!』1巻発売

文芸・カルチャー

公開日:2022/12/9

彼女が生きてる世界線!(1):僕が悪役に転生!?
彼女が生きてる世界線!(1)僕が悪役に転生!?』(著:中田永一、イラスト:へちま/ポプラ社)

 2022年12月7日、ポプラ社の児童文庫レーベル「キミノベル」から『彼女が生きてる世界線!(1)僕が悪役に転生!?』が発売。「悪役転生」×「余命もの」という斬新な設定に、早くもネット上では書店員などから絶賛の声が相次いでいる。

 同作は人気作家の乙一氏が中田永一名義で手掛ける新時代の「転生モノ」。交通事故に遭い、大好きなアニメ「きみある」の世界に転生した“僕”だったが、転生したのは主人公ではなく、悪役だった。彼の名は、城ヶ崎アクト。ヘビのような目にギザギザの歯、誰もがその顔を見ただけで震え上がる。大富豪の息子という立場を利用し、雲英学園では“悪魔”と恐れられているほどだ。

「なぜ僕がアクトに?」と訝しむ一方、“僕”にある考えが浮かぶ。アニメのシナリオを知り尽くした“僕”なら、葉山ハルのことを救えるのでは、と…。そう、アニメ「きみある」はいわゆる「難病モノ」で、ヒロインのハルは白血病で亡くなってしまうのだ。恐怖の悪役アクトとして、“僕”はひとり奔走する――。

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 乙一氏(中田)といえば、これまでミステリーやホラーをはじめ恋愛、ファンタジーなど幅広いジャンルの作品を手掛けてきたことで有名。そんな彼から飛び出した「悪役転生」×「余命もの」という一風変わった設定の同作は、大人も子どもも楽しめるテイストとなっている。

 本作について、『サマーウォーズ』などのアニメーション映画監督・細田守氏は「もうひとつの世界で、もうひとりの自分を生きる。そこで大事なことに気づいたら、弱かった現実の自分が、少しだけ変われるかもしれない」とコメント。「小説家ってなんなのかといえば、この世界にあるものをいじって遊ぶ人たちのことだと思っています。小説家として憧れの先輩である中田永一さんが最高の題材かつ格好の獲物を見つけられたようです。目が離せません」と絶賛するのは、『君の膵臓をたべたい』の作家・住野よる氏。ほか、岩井俊二氏やloundraw氏なども熱いコメントを寄せている。

 さらには、読者モニターとなった小学生からも「主人公のひたむきな思いに、読むと胸があたたかくなりました!!」「『転生』するストーリーは読んだことがなく、面白いのか分からなかったけれど、このお話を読んだらあっという間にのめりこみました」「アニメの世界に転生するのがおもしろい」などなど、児童書では珍しい「異世界・悪役転生もの」の設定も読者を惹きつけたようで、プルーフ(販売前に書店などに配布される見本)で事前に読んだ書店員や読者モニターから好評の声が続々と届けられているという。

彼女が生きてる世界線!

 なお、発売にあわせて、本作の魅力を伝えてくれるためし読みマンガも公開されている。静止画マンガ、またはマンガ動画でも、作品の魅力を確認しよう。

■ためし読みマンガページ
https://poplar.tameshiyo.me/KANOSEKACOMIC

■ためし読みマンガ動画

 ちなみにイラストを担当するのは、アニメのキャラデザや作画監督としても活躍しているイラストレーター・へちま氏。可愛らしいイラストが物語を美しく彩っているので、読み始めたら止まらなくなってしまうかも? 興味のある人は、ぜひ『彼女が生きてる世界線!(1)僕が悪役に転生!?』をチェックしてみてほしい。

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