これであなたも「人たらし」に!? 誰でも好印象を与える良い声になれる簡単メソッド

ビジネス

公開日:2022/12/15

うまくいく人は声がいい ひとに好かれる「良い声」を手に入れるための最高メソッド56
うまくいく人は声がいい ひとに好かれる「良い声」を手に入れるための最高メソッド56』(清川永里子/standards)

 単刀直入に言うと、声が良い人は「人たらし」になれる。

 そう教えてくれるのが声楽家である清川永里子氏の著書『うまくいく人は声がいい ひとに好かれる「良い声」を手に入れるための最高メソッド56』(清川永里子/standards)だ。

 良い声の人は「誠実に見られる」「リーダーシップが取りやすく、話を聞いてもらえる可能性が高くなる」「性格が明るく見られる」。そう、良い声は、とにかく好印象なのだ。もし、声が良いというだけで周囲からプラス評価が手に入るとしたら、まるで魔法のようである。

 良い声を持って生まれた人は良い。でも、自分はそうじゃない……。そう落ち込むことなかれ! 意外にも簡単な訓練をこなせば、声は劇的に良くなるものなのだ。それでは早速、マネするだけで、すぐに良い声になれるコツを3つ紹介しよう。


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発声の基本中の基本「姿勢」

 良い声と聞くと「大きな声」を連想してしまいがち。しかし、実際は「通る声」の方が大切なのだという。とはいえ、通る声を出せ、と言われてもわからない。実は、ポイントとなるのは「正しい姿勢」。声が通らない人は猫背や前傾姿勢になりやすく、声の通り道を狭めているのだ。

 正しい姿勢を作るのは簡単。まず自分なりに良い姿勢を意識して、両腕を体の横におろしてまっすぐ立つ。次に、腕はおろしたまま肩を思いっきり上げ、力を抜いてストンと落とす。これを2~3回繰り返す。

 こうすることで、肩甲骨が寄って肩が下がり、体の前面が開いたように感じるはずだ。この状態が声を出すのに良い姿勢。話す前、この動きを取り入れるだけで、息が通りやすくなり、声も出しやすくなるのだ。

意外と知らない「意識」の持ち方

 声を出すとき「喉が詰まる」「声が出しにくい」そう思っている人は、声を出すという意識の持ち方が違うのだとか。喉は単なる「息の通過点」。声は喉ではなく、お腹から流れてくる息が喉を通ると声が生まれるのだ。つまり、肺ではなく、お腹で息をする“腹式呼吸”をマスターすれば、余計な力を入れずに息を送ることができ、声が出しやすくなるというわけだ。

 清川氏によれば、コツは「考えすぎないこと」。吸って膨らむ、吐いてへこむ……だけを意識して繰り返してみよう。知ってさえいれば簡単に行える呼吸法なので、ぜひ試してみてほしい。

電話ですぐに役立つ「滑舌」

 顔が見えないからこそ好印象を与えたい電話対応。しかし、滑舌が悪く、聞き返されるのが怖いから苦手という人も多い。この悩みは「え」と「う」の音を意識して丁寧に言うことで解消できる。

 手元に原稿やメモがあるなら「え」や「う」の段の文字に印をつけておくと良い。そして、「え」段の文字はいつもよりも口を大きく横に広げ、口角を上げることを意識する。「う」段は、唇を突き出すことを意識してみよう。あくまで一時的なものではあるが、すぐに効果が感じられるとのこと。

「え」という音は、滑舌の悪い人が発すると「あ」に近い音になる。そのため、「あめ」と言ったつもりなのに「あま」と伝わって聞き返されてしまう。同じように「う」の音は「お」になりやすい。「うさぎ」が「おさぎ」に聞こえてしまうのだ。苦手な音を知り、丁寧に言うだけで、電話での印象はかなり良くなる。ぜひ意識してみてほしいポイントだ。

 本書では、オンライン会議の際、声を拾いやすいマイクの位置や、登壇する際の立ち位置など、発声以外ですぐ試すことができるテクニックも紹介されている。「また会いたいと思わせる声」の特徴を紹介するなど、気になる情報も満載。

 なりたい声をイメージしながら本書を読み、メソッドを実践していく。そうすれば、理想の声に必ず近づけると著者は語っている。自分を変えたい。だから身体を鍛える、性格を変える。とはいえどれも時間がかかるし、難しい。まずは、自分のなりたい声になる。そこから始めてみるのはいかがだろうか。

文=冴島友貴

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