ストレスフルで多忙な現代社会、“自分”のために時間を使う「Me Time」を作り出そう!

ビジネス

更新日:2022/12/16

Me Time 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方
Me Time 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』(池田千恵/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 あなたは「自分のための時間」を持てているだろうか?「リモートワークが定着し、プライベートとの切り替えがしにくくなってしまった」「時間術の本を読み効率化を図ったら、空いた時間にする仕事が余計に増えてしまった」「とにかくなんだか忙しく感じる……」。それは「自分のための時間」を見失っているからだ。

 朝活の第一人者である池田千恵氏による『Me Time 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』(池田千恵/ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、他の誰でもなく“自分のために時間”を使うことの大切さを教えてくれる。慌ただしい毎日の中、自分のために使う時間の見つけ方を紹介しよう。

Me Timeとは何か?

 私の時間を英語にすると「My Time」。しかし本書では、「自分のためだけに使う時間」という意識をより強く持つため、あえて「Me Time」と表現している。自分が大好きなこと、ずっとやりたかったけど時間がなくてできなかったことをやるための時間がMe Timeだ。仕事を効率よくこなすためではない。やりたいことをやるための余裕を作る時間術が、本書のテーマである。

 まず大切なのは、限られた時間で自分が本当は何をしたいのかを知ることだ。やりたいこと、やらなければならないことを分ける。やりたいことを選び取る。見つけたMe Timeをしっかりと楽しむ。これが著者の池田千恵さんが提唱する「SEEメソッド」だ。

 SEEメソッドは、Me Timeを見つけるための3つのステップ「Show」「Edit」「Enjoy」の頭文字からなる。次に詳しく紹介しよう。

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SEEメソッドでMe Timeを見つけよう

STEP1 Show 【見える化】

 現状を把握するために、日頃どのように過ごしているかをすべて書き出す。この時、良いか悪いかのジャッジはしない。持ち時間とすべきことの量にギャップがないか、嫌なことを無理して頑張ってはいないかなど、現状と向き合う。スケジュールとは別に、自分が本当にやりたいことを書き出す作業もここに含まれる。

STEP2 Edit 【編集する】

 書き出したスケジュールから、自分が心地良いと思えるように時間の使い方を選ぶ作業。ここで重要なのは、その予定が「have to(しなければいけない)」なのか「want(したい・ほしい)」なのかの見極めだ。どちらの意識を持って、増やすか、減らすか、または無くすか……と、自分の時間を編集していく。「want」=Me Timeをいかに増やせるかがポイントだ。

STEP3 Enjoy 【楽しむ】

 自分で編集し、選び取った「want」の時間は目一杯楽しむこと。「have to」であっても、吟味し選んだものなので、やらされているという感覚は少ないはず。自分で選択した時間の使い方をしている、という実感が大切だ。

手帳×SEEメソッドで作るMe Time

 Me Timeを見つけるにはアナログ手帳を使うと良い。デジタルでもスケジュール管理はできるけれど、アナログならではの「手書き」が重要だ。

「字が雑になっている……予定に無理があったのだろうか?」
「忙しすぎて何も書けなかった日だ」

 など、スケジュールやメンタルを振り返るヒントになる。これがSEEメソッドのShowに当たる。それをもとに、Editし予定を編集していくのだ。

 まだ確定していない楽しみな予定を手帳に書き込んでしまうというのも、Me Timeを作るコツだそう。たとえば、毎年このあたりが夏休みだという日程を休みとして書き込む。先にMe Timeを確保することでモチベーションも上がるだろう。そして、休みという制約があるからこそ、ここまでに終わらせようという工夫もしやすくなる。本当の休みが確定したら、予定を書き換えれば良いだけだ。

 優しい人ほど自分の時間を削って、誰かのために何かしてあげてしまう。しかし、相手のためにと忙しくなってイライラしては意味がない。自分の時間を大切にして、穏やかな気持ちで対応できる方が、あなたの優しさが伝わるはずだ。自分の時間を大切にすることは、周りの幸せにもつながると考えてみよう。

 さぁ、2023年の真新しい手帳に、Me Timeを書き込んでみようではないか。

文=冴島友貴

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