おもしろすぎる、対極な2人の新世代オピニオンリーダーによる「若者論」

小説・エッセイ

2012/12/16

頼れない国でどう生きようか

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : PHP研究所
ジャンル:教養・人文・歴史 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:加藤嘉一 価格:699円

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かたや、1984年生まれ、北京大学に留学し、現地の反日デモの際留学生会長として流暢な中国語でコメントしたことからジャーナリストとして活動、「中国で一番有名な日本人」といわれる加藤嘉一。こなた、1985年の早生まれ、東大大学院博士過程に在籍しながら友人たちとコンサルティング会社を経営してもいる社会学者、古市憲寿。同じ学年の2人が、政治情勢により「頼れない国」中国と、急速に頼れない国になりつつある日本について語る。

しかし同学年と言ってもあまりにも対照的な2人なのである。起床後イメージトレーニングをし、早朝からランニング、筋トレをしてから集中し、3カ国語を使って原稿を一気に書き上げるというストイックな努力家の加藤。対して古市は人に会う時間によって起きる時間はまちまちで、何もなければ夕方に起き、加藤が起きる時間に就寝することも珍しくない。日本国内にいれば日本語だけで用が足りるとさらりと言ってしまう。またお互いの存在がそれぞれのサービス精神を刺激したようで、書き言葉より表現が刺激的になっているところがあり、おもしろさでどんどん読み進んでしまった。

若い世代にとっては、加藤の語学の身につけ方やコネクション培養術、古市のデータ検索方法など、仕事や学習にすぐ応用できるHow to本として非常に参考になるであろうし、彼らより上の世代にとっては非常に興味深く読める「若者論」である(しかし、あまりにも平易に読みやすすぎたためか読後感が非常にあっけなく、総合評価で満点はつけがたかった)。いまどきの若者像をいいかげんな世代論でくくりがちなコメンテーターたちに読ませてみたい本である。


日中のメディアのどちらが不自由かという命題で。実体験による加藤の比較はわかりやすい

この版元の新書にしてはやや過激な言い回しが多い。著者たちの本音でもあるだろうが

この人は…。流石の加藤が驚くユニークさ。学生さんは真似しちゃだめですよ

多少オーバーな発言があれ、根底にこのようなまっとうな真摯さがあるので安心して読める