「給食から酢豚が消えるなんて!!」これこそがまさに教育現場のリアル

コミック

2013/1/25

鈴木先生 〈1〉

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android 発売元 : 双葉社
ジャンル:コミック 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:武富健治 価格:540円

※最新の価格はストアでご確認ください。

OLの傍ら、私は週に2日ほど塾講師のアルバイトをしています。当初の予定ではクールなカリスマ塾講師になるはずだったんですが、勤務先の塾がアットホームすぎて、もうちょっとしたプチ担任みたいな感じです。そんなプチ担任みたいな感じでたった週2なのに心身ともに疲弊している私からおこがましくも言わせていただきますが、多分この『鈴木先生』という作品、ものすごく現場のことわかってます。これこそまさに教育現場のリアルだと思います。

ドラマ化もされましたが、マンガの『鈴木先生』は初めて読むとはっきり言って笑える。「一人の生徒が給食中に騒ぎ出す。一体なにが理由なんだ」というなんだか深いのか深くないのかよくわからない問題を、鈴木先生が冷汗をだらだら流しながら真剣に悩み考えはじめる。考えに考えたあげく、劇画タッチの鈴木先生の凄い表情のアップ! 「鈴木先生、とうとう真相に気がついたんですね! 一体何なんですか!?」と、読んでいる我々読者は鈴木先生の顔面蒼白さに、ものすごい真相を期待してしまう。だけど、やはり問題が問題なだけにその真相もはっきり言ってしまえば「そんなことかよ!」と突っ込まずにはいられないレベル。妊娠騒動や性同一性障害、ドラッグ問題など、金八先生の受けもっていた生徒たちって本当に大変だったんだなぁ~上戸彩かわいかったなぁ~(遠い目)。

いやいやでも、こういった大人から見て些細に見えるような小さな悩みこそが、子どもたちにとっての本当のリアルな悩みなんです。エッセイストの穂村弘さんが「子どもの頃、図書館の本を無くして図書館を燃やしたくなった」と言っていましたが、まさにそれ。子どもたちは経験値が少ないゆえに、些細なことからも多大な影響を受けてしまうのです。また、小さな事でもそこに『教育』という二文字が入ることで、無下にできなくなってしまうこともあるんです。鈴木先生が「そんな小さなことで悩むなよ」なんて言ったら、子どもたちは決して鈴木先生を信頼しないでしょう。だからこそ、鈴木先生のかく汗の量と顔にできた陰影の感じが毎回ハンパないのです。お疲れ様です。

ちなみに第2話は「給食から酢豚が消える!?」という内容。別にどっちでも…よくないです!! 酢豚が消えるなんて、私も酢豚が大好きだから大問題だ! この作品の凄い所は、「そんな小さなこと」と初めは思っていたことも、ラストには「なんだか考えさせられる問題だったな」と思えちゃう所なんですよね。実際、私もいつも子どもたちに教えられるています。大人の社会で生きているひとたち、ぜひこれを読んで最初は笑って、そしてあとから深く考えてみてください。給食から酢豚がなくなることをこれだけ深く考える教育現場、本当に大変です。鈴木先生、がんばって!


給食時間中に騒ぎ出すようになって出水くん

出水君は中村さんの隣の席になってから騒ぐようになった

小川さんの隣の席のときは騒がなかった…どういうことだろう

鈴木先生、考え中

そんな怖い顔をして、鈴木先生何に気がついたの!?

給食の酢豚についての職員会議。先生方、迫力がありすぎます

こんな爽やかなときもあるんですね。応援してます!