谷川史子の描く女の子のピュアさは決してフィクションなんかじゃない

公開日:2013/2/11

清々と 〈1〉

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android 発売元 : 少年画報社
ジャンル:コミック 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:谷川史子 価格:540円

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憧れに憧れたお嬢様高校の鈴蘭女学園へ入学した清(さや)の高校生活から、その学校へ勤務する先生のお話など、鈴蘭女学園を舞台とした短編連作コミック。

谷川史子さんが描く女の子が好きです。特にその女の子たちの泣き顔が好き。顔を真っ赤にして大粒の涙をポロポロと流す彼女たちのそのピュアさに、私のハートは貫かれます。なんてかわいいんだろう、と。ピュアすぎるほどピュアな登場人物たちだけど、この人の作品だと全く違和感なく、疲れきった私の心までをも癒してくれます。

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『清々と』というタイトルは、谷川史子さんの描く漫画にぴったりなタイトルだと思いました。お嬢様学校という舞台設定もぴったりです。清らかで美しく、そしてかわいい世界観こそが、谷川史子作品の最大の魅力です。

ちなみに「こんなピュアな女の子たち今時いないよ」というツッコミはちょっと待ってください。本当にそうでしょうか。私は谷川さんの作品の中に見るピュアさを、バイト先の塾の生徒たち、そしてアイドルの「ももクロ」に感じています。第一志望の高校へ行きたい、自分たちの夢を叶えたい、と日々頑張っている生徒たち、全力で歌って踊リ観客を涌かせる「ももクロ」たちの姿に私のハートはいつも貫かれます。

彼氏がいないからピュア、いるからピュアじゃないとか、そういうことではないんです。夢や目標に向かって全力でがんばる姿、ひたむきさ、それこそがピュアと呼ばれるものの源なんじゃないでしょうか。このピュアさは、決してフィクションなんかじゃありません。がんばる女の子たち全員が持っている不思議な魅力なのです。まぁ三十路の私が持っているかどうかは不明ですが、この作品を読んで少しでもピュアさを取り戻せたらいいなと思っている次第であります。


初っ端からなんて爽やかなシーン

先生との恋?

悩んで悩んで泣いている女の子にキュンとしちゃいます

友達との喧嘩

もちろん男の人にもピュアさがあります