なぜ恐怖を感じるのか? なぜ上手に付き合えていないのか?

ビジネス・社会・経済

2013/3/4

おどろきの中国

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 講談社
ジャンル:ビジネス・社会・経済 購入元:BookLive!
著者名:橋爪大三郎 価格:864円

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橋爪大三郎、大澤真幸、宮台真司…大学教授としてというより既にメディアのご意見番的な存在になっている社会学者たちが「中国とは一体どういう国なのか」について意見を交換し合った鼎談集。

二千年以上前の古代より統一され、そのころから同じ文字を使用している。周囲の国家にも強大な影響を及ぼし、革命を重ねながらまったく違う国家に変わっていく。儒教や科挙、宦官と官僚との対立などヒストリア的おもしろエピソードから、毛沢東とはどのような存在であり、文化大革命とはなんだったのか、また、社会主義市場経済の導入後、どのような変化が予想できるのかまで、捨てるところのないおもしろさだ。

目次ごとによく編集されているので、ビジネスや尖閣諸島問題にとくに関心がある場合は第2部の近代以降から読み、第1部に戻って思考を補強することも可能だ。

私は第1部から読んだが、やはり近現代に近づくにつれ鼎談も活発になって行くように感ぜられた。とくに米中関係についての記述は国家主席が代わって間もない現在、大変貴重なものと察せられる。資源もなく高齢化し人口も縮小して行くこれからの日本が両大国の間で現在の地位を保全するためにはどうすればよいのか…少なくとも関係を悪化させるような言動は慎む必要があるが、もちろん国民の利益も顧みず媚びへつらえばよいというものではない。

とくに文部大臣に読んでもらい、高校生の教科書として採用していただきたいほどの良書だ。


なぜ漢字が周辺国家でそのまま使われたのか、表意文字であったからにほかならない

日本のことは後から決まる。このような状況化では日本人政治家は官僚以上の外交のプロとなる必要があるが…

米中間の外交問題は米中日にとどまらない。北朝鮮とどのように付き合うべきなのかも議論されている
(C)橋爪大三郎、大澤真幸、宮台真司/講談社