究極の「メス」=セレブが見せる人生模様は、平凡な女への福音だ!

小説・エッセイ

2013/3/14

セレブの黙示録

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : 朝日新聞出版
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:辛酸なめ子 価格:982円

※最新の価格はストアでご確認ください。

実はセレブにはまったく詳しくないくせに、著者に興味があってこの本を手に取った。開いてみたら横文字の名前のオンパレード(当たり前か)。数名はかろうじて認識しているが、半分以上は誰が誰やら……「セレクト失敗?」の文字が頭の中で点滅しながらも、著者らしい辛口の浮遊感あるつっこみ力で、勝手にイメージをふくらませて無事読了。

もちろん誰だかわかればよかったのだが、知らなくてもそれなりに楽しめたから、それはそれで読者的にはハードル低くていいのかも(著者のイラストもあるものの、残念ながらあまり似ていないので、ひとりとして思い出せず…)。

で、この本はどんな本なのかというと、ハリウッド・セレブの生き方から、女の人生に大事な教訓を導き出そうというもの。パパラッチ文化が盛んで、私生活のチラ見せも芸の内という海の向こうのセレブたち(ハリウッド女優、ミュージシャン、モデル)の世界では、よりゴージャスで大胆な話題を振りまく者こそが勝者。

美しく、ちょいビッチで、大胆(奇抜?)な行動も辞さない彼女たちは、ある意味「女=メス」という生き方の究極、欲望の形というものをデフォルメして伝えてくれる存在でもある。

著者はそんな彼女たちの行動を体系化し「黙示録化」することで、平凡な女である我々に福音(?)をもたらす。実際、ほとんど「あれまー」と思うエピソードばかりなので、行動そのものが見本になることはまずないが、たしかにそうした行動がもたらす「結果」に注目するといろいろ見えてくるし、その行動に至ってしまった心理というものは、女同士だとなんとなく地続きで理解可能。どこかアンデルセン童話のような、ちょっとビターな味わいの教訓を残したりする。

それにしても、セレブ界での女性上位感半端ない。男性はもはやお飾り的(笑)で、そのあたりは著者の気の抜けたイラストでもよく伝わってくる。最後の章だけとってつけた感が強いのに雑さを感じるのが残念ではあるが、コラムごとにイラストがはさまれているため、電子書籍だと飽きずにサクサク読める。裏画面でセレブを検索しながら読むとか、ガッツのある方はお試しを!


前書き

目次より 福音がぎっしり

福音の扉がいよいよ開かれます

本文はこんな感じ

各項にイラストがはいります