古くから続くある稲荷神社に住まうは、神使のお狐様!

公開日:2013/3/18

ぎんぎつね (1)

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : 集英社
ジャンル:コミック 購入元:eBookJapan
著者名:落合さより 価格:500円

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日常ほのぼの、神社、もふもふキツネ。この単語のうちひとつでもビビッと来た方もしくはケモナーさんにぜひオススメしたいコミックが『ぎんぎつね』です。月刊『ウルトラジャンプ』にて連載中の本作は、史跡が多く残る小さな町を舞台に、稲荷神社の15代目跡取り女子高生と、神使(しんし)のキツネ(獣人)の2人を中心に織り成される日常を切り取った物語となっています。

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冴木まことは稲荷神社のひとり娘。先代神主である母が死に次期跡取りとなったことを機に、神社の神使をつとめるキツネの銀太郎が見えるようになります。歴代の神主は銀太郎を神の使いとして畏怖してきたのに対し、子どもの頃から側にいるまことは銀太郎に対してタメ語で喧嘩をするなど、対等な関係を築いてきました。銀太郎も文句を言ったり家出騒動を起こしつつも、なんだかんだでこの関係を気に入っています。まことに乞われるとしぶしぶながらに占いや失せもの探しをして人助けをしたり、面倒くさがりな銀太郎と助けを求める人との橋渡しをするまことは、良いコンビとなっています。

本作の見所は、人と神様にまつわるものとの距離感や神社豆知識などさまざまあります。が、ここはぜひとも神使である動物達の可愛さを推したい。私は銀太郎に一目ぼれでした。もふもふしたい大きな尻尾、怒られそうだと思いつつも軽く引っ張ってみたい耳、大きな背中はまさに飛びつけと言わんばかりの魅力に溢れています! 嗚呼もふもふ! 他にも出てくるミニマム狛犬さん達も大変よいもふもふで、あのひげと眉毛を撫でてみたくなること確実です。たとえ不敬だとしても抱きしめたい。彼らが魅力的なのがいけないのです!(笑)

また神使ではありませんが、2話ででてくる野良猫たちも良い。スレンダーで凜とした猫も大変魅力的なのですが、丸々ふくよかでくしゃっとした顔つきの糸目猫の可愛いこと可愛いこと。作品に出てくる動物達が逐一ストライクゾーンを射抜いてくるので、私はたまりませんでした。また話中で亀の神使が出た時にちらりと触れていた鳩や鹿や猿の神使うんぬんの話はフラグですか、フラグですよね、フラグに違いない! 神使達が出てくるたびに顔がにやけてしまう、大変危険な1冊でした。


人間のために占うことを面倒くさがる銀太郎と、占って欲しいまこと。断固拒否の構えですが、みかんで簡単に釣れてしまいます(笑)

ヒゲと眉が魅力的な狛犬様。ビッグサイズな銀太郎に比べてほどよい大きさの彼らを、ああ抱きしめたい

「あいつ今日死ぬぞ」のセリフを読んだ瞬間「だめそれ絶対!」と思わず答えてしまいました。野良猫の運命やいかに!
(C)落合さより/集英社