世渡り下手、必読！他人といい関係を築きながら、自分を主張していく43のヒント

筆者は太平洋戦争終戦の年（1945年）に向島更正国民学校を12歳で卒業し、以来、金型一筋。不可能とされてきた金属加工を次々と実現させて、「世界的職人」「金属の魔術師」として、大きな注目を海外からも浴びています。

テレビ東京系列の「カンブリア宮殿」では、テルモ㈱と5年間かけて、刺しても痛くない注射針を共同開発したことが取り上げられた人物でもあり、ペンタゴン、NASAからも注目される『世界一の職人』なのです。

そんなスゴイ人物なのですが、目線はきわめてフラットで、上から目線的なものが全くないのです。本書は大きく「わからないこと」別に章立てされていて、1章が「人間関係のカラクリ」、2章が「自分の夢のかなえ方」、3章が「どんな仕事についたらよいか」、4章が「成功するプラスα」、5章が「アイデアの出し方」、そして最終6章が「人生の壁の乗り越え方」。合計43本の質問や願望から成り立っています。

ふとけんも、転職回数が多かったり（今の会社で6社目）、切り上げが下手（？）で遅くまで独りで仕事をしていたりと、「世渡り下手」を自認する一人の読者。そこで本書で紹介されている、気になる項目（ふとけんセレクション）ベスト5をご紹介すると。。。

①Q42 頭はいいのですが、世渡りが下手
→アドバイス■太鼓持ちになることを、恥ずかしいと思っちゃダメだ

②Q1 人間関係で一番大切なことって何ですか？
→アドバイス■一番大切なのは義理・人情。井戸を掘ってくれた人を忘れるな

③Q17 お金は、どういうふうに使うもの？
→アドバイス■周りの人間を満足させられるかどうか。そんなところにも成功の鍵が落ちている

④Q22 失敗せずに成功したい
→アドバイス■失敗がないということは、経験がないのと一緒だ

⑤Q40 儲け話はどんなところにあるんですか？
→アドバイス■みんなが行くところは儲からない。みんなが嫌がるところこそ宝がある

と、こんな感じになりました。どうでしょうか？ これだけでもかなり説得力がありそうなことがわかりますが、岡野氏自身の体験も踏まえて、アドバイスの裏付けが書かれていますから、「心に刺さる」箇所があちこちにある必携の1冊として、ぜひ一読をお勧めしたいと思います。

「本書にはマーカー機能が実装されていますが、ぜひぜひマークしまくって欲しい！ というのがふとけんからの希望です。ふとけんを含む世の中の世渡り下手（自称・自認含む）に響く言葉が、あちこちに出てきます！ そんなときは迷わずマーク！ こんなにマークする箇所が多い電子書籍は、久しぶりなのです

筆者の78年の人生経験が、Q&A方式で43に凝縮されているのが本書なのです。しかしそれを上から目線ではなく、読者の悩み目線で構成荒れているところが、読みやすさにつながっています。また、言い切りも気持ちよいくらいです！ ぜひ、自分の悩みに近い質問を捜してみてください

画面上部をシングルタップすると、機能が選べる画面になります。実装されている機能はシンプルですが、人生訓を伝えるのにイラストや解説図などがあると、むしろ安っぽく見えることもあるので、本書の内容や趣旨を考えると十分かも。メニューの画面設定で、文字サイズや背景画像を変えるくらいは、楽しみ方として使いたいところですね

最近は、電子書籍にもSNSとのつながりが増えてきたことが、「Twitter]ボタンからもわかります（ふとけんがこの書評を書き始めた1年前くらいには、あまりなかったので）。気が付いたことや感動したこと、つぶやきたくなったことなどはどんどん発信していきましょう。それがあなた自身の情報発信力を高めることになっていくのです。本書でも触れられている箇所がありますよ