ほのかにゆがんだ「世界」でのゆるやかな許し

小説・エッセイ

2013/4/3

80年代にオフビートでほのかに可笑しいCMを作り異彩を放った著者は、十数年前から小説を発表し始めた。 当初はやはりシュールな可笑しみをもった、しかし人間の存在の根底をあらわにする独特な作風だった。それがここのところにきて、静謐ともいえる空気感をたたえた文芸作に姿を変えている。 表題作もそんな文芸タッチの1編。ただし奇... 続きを読む