死者をめぐる家族の彷徨と救済の物語

小説・エッセイ

2013/4/14

「兄妹、五人あって、みんなロマンスが好きだった」というのは、太宰治の佳品『愛と美について』の書き出しだが、その顰に倣うなら、本書は「兄妹、四人あって、みんな死にとりつかれていた」といってもいいのではないだろうか。 とにかく死の話なのである。 男は男の子をひとり、女は兄と妹を、それぞれ連れ子にしたまま結ばれて新しい家庭... 続きを読む