『けいおん!』みたいな話なのかなと思ったらいい意味でやられます

公開日:2013/4/21

JA~女子によるアグリカルチャー~(1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / 角川書店
ジャンル:コミック 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:鳴見なる 価格:588円

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してやられた! (とてもいい意味で)外された! そういう漫画でした。

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タイトルには『女子によるアグリカルチャー』とあり、筋書から、父親の再婚で田舎に引っ越してきた女の子に姉妹が3人もできて、一緒に農業ライフをする話。と来れば、否が応でも女の子がキャッキャする日常系というか、はっきり言えば『けいおん!』みたいな話なのかなと思うでしょ?

まあ、そういう読みでも間違いじゃないとは思うんですが。でも、読後感は『乙嫁語り』とかに近いかな。
まず、描きたいものは「田舎の暮らし」「美しい自然」で、それを部外者である東京から越してきた主人公、野沢ひなげしちゃんの目を通して語る、という構成。キャラクターこそ漫画的な絵ですが、舞台となる信州の描き方はとても緻密で、高クオリティです。そういう要素がたぶん、森薫っぽいなにかを感じさせたんだと思う。

小うるさい読み方をすると、ストーリー展開に起伏が足りないとかいえるんだろうけど。でも、この作品はそういうはかり方をするタイプではないと見ました。手っ取り早く山場を作りたかったら、バトル要素を入れればいいんですよ。東京から引っ越してきたということでいじめられてもいいし、農地が荒らされる被害に遭って、戦わなきゃならないような状況を作ってもいい。だけど本作については、それはやらないで正解という感じです(まあ、自然災害というか長雨という障害要素はありましたけど)。

エンターテインメント作品で重要なのは、読者が買った甲斐があったと思うかどうかだと思っています。つまり2巻目以降を買う気になるかどうか。十分、続きを読みたいという気持ちにさせる力がある作品だと思いますよ。


本作は小川村公認のコミックですよ

このようないきさつで、4姉妹となりました

このキャラに、こういう背景がマッチするとはおもわなんだ

時にはしりとりだけで、話が進んでいく

学校生活も平穏そのもの