孤独、憂鬱、怒りに打ち勝つために必要なものとは?

公開日:2013/5/10

起業家

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : 幻冬舎
ジャンル:ビジネス・社会・経済 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:藤田晋 価格:1,296円

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最近、一流大学の学生において、就職の道を選ばず、起業したりNPOを立ち上げたりする学生が多くなってきたと感じています。そういう学生に会うと、立派だなあと感心する一方、ほんとに食べていけるのかなあと心配してしまいます。親からすると、せっかく名が通る大学に入ったのだから、できれば大企業や官庁にいってもらいたいというのが本音で、起業なんてとんでもないという感覚は変わっていないでしょう。

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しかし、学生にしてみれば、一流企業に入社してもその企業が30年安泰かは保証がないですし、官庁もおもしろくなさそう。そうすると、起業して自分で実力をつけた方が、実はリスクが低く、大成功の可能性もある。と考える学生が増えても不思議はありません。とてもいい傾向ですが、実態はそう簡単には成功しません。やはり起業家は大変です。

それを本音で書いたのがこの本。社長は孤独であり、憂鬱であり、怒りをもっている。そして会社を手放さなければならないと覚悟した瞬間や、それを三木谷社長に助けてもらった話など、赤裸々に綴られています。
「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンのもと、会社の土台を作っていく過程や、新規事業のルール、時代の変化に左右されながらも、チャレンジし続けたことなど、社長のその時の想いとともに読むことができます。

経営には、戦略やマーケティング、ファイナンスや会計、人事や組織管理などを統合的に理解する必要がありますが、会社の成長とその時代背景をベースに、時系列にどうそれぞれの課題に対応して決断していったかを知るとてもいいケースとなっています。

起業家には「孤独、憂鬱、怒り、それを3つ足してもはるかに上回る希望」が必要と藤田社長は語っています。苦しいけど楽しい生き方。ぜひ、本書を読んで、次世代の本物の起業家にチャレンジする人が増えてほしいものです。


いわゆるITベンチャーは時代によっていい意味でも悪い意味でも左右されましいた!

創業10年で社員1600人、売上760億円の大成功、お金も名誉もありますが、そこで満足しないこと

ブランドもお金もない起業家にはまだまだ冷たい社会です

会社を手放そうと決めた瞬間、そして救いの手が差し伸べられた瞬間、リアルです