次の目標にも意欲的な三浦氏の有言実行な生き方
更新日:2013/5/29
私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか
ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader | 発売元 : 小学館 |
ジャンル:教養・人文・歴史 | 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy |
著者名:三浦雄一郎 | 価格:540円 |
※最新の価格はストアでご確認ください。 |
1932年生まれの三浦雄一郎氏。その数々の冒険と偉業はちょうど日本の経済成長期に重なっているように思えます。そして氏の挑戦は日本の景気のようには決して停滞せず、年を重ねるごとに難易度を増し、そしてクリアしてゆく。
64年のイタリアで世界スピード記録を樹立。その2年後の富士山直滑降。2003年には70歳でエベレスト登頂、75歳でも再びエベレストを極め、そして今回80歳での挑戦です。FBにて続々とアップデートされる三浦登山隊の様子を拝見していただけにこの1冊はまさに生き物のような躍動感を持っていました。
2013年5月23日、登頂成功。三浦家のDNAは尋常ではないから、と遠くの山を眺めるような気持ちで終えてしまうか、彼らのパッションと生きることの謳歌から何かを学ぶか。私は後者を選びたい。
三浦家の場合は101歳で亡くなるまでスキーを脱がなかった尊父を始め、ロジスティックな部分をサポートする長女、登攀のたびに最新のコンピューター技術で父を支える長男、オリンピック後医学博士となり父を対象にアンチエイジングの研究をし、登攀にも必ず一緒に参加する次男。そして数々の挑戦を理解し、支えて来た妻。家族全部がまるでひとつの生き物のように連動し、支え合って生きている姿が感動的です。
そして、日本人離れした三浦氏の快活さ、ポジティブシンキングという言葉ではおさまりきれない生き方。堅固な身体作りの中で、父親ゆずりの「舌出し運動」を披露し、日常で小さな負荷をかけて筋トレをするテクニックも面白いです。そして健康な身体作りには何より歩くことと氏は説きます。私たちも毎日歩いているのに、氏とは何が違うのでしょう? どんな気持ちで三浦氏は毎日一歩一歩歩いているのか? そして究極のアンチエイジングに関しては、ひたすらに目標を持って生きろと説く氏の有言実行の生き方に誰もがノックアウトされるでしょう。ここそこの行間から励まされること確実です。同国人であることを誇りに思いました。すべての人におススメします。
目標を達成した自分をイメージできる。重要なことです
「そんなこといっても」と言うかもしれません。でも彼の言葉は真実です
「精神力も体力と同じで、年齢を重ねれば老化する」という言葉にはうなずいてしまう