すべての失敗のもとは、自制心の欠如ナリ。意志力を培う50万部の話題作!

ケリー・マクゴニガル

2013/6/7

スタンフォードの自分を変える教室

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 大和書房
ジャンル:ビジネス・社会・経済 購入元:BookLive!
著者名:ケリー・マクゴニガル 価格:1,382円

※最新の価格はストアでご確認ください。

「セルフヘルプ系」「成功哲学系」「スピリチュアル系」等々、さまざまな自己啓発本がヒットしています。

誰もが今の自分よりも、よりよく生きたいという願いをもちやすい時代であり、そのヒントをそこかしこに求めているような気がします。

この 『スタンフォードの自分を変える教室』 も、そんなニーズに応えるエッセンスがつまった1冊。米スタンフォード大学の心理学者、ケリー・マクゴニガル先生による公開講座がベースですが、発売後、またたくまに50万部を超えるベストセラーとなった話題作なのだとか。大教室に受講生が殺到したという、“最高の人生に変わる” 講義をのぞいてみましょう。

まず、私たちは通常、それほど強固な意志力はもちあわせていません。だからダイエットや勉強が続かなかったり、禁酒や禁煙に成功しないことが大半なのですが、その理由って、なんだと思いますか? ケリー先生曰く、「ヒトは誘惑に弱かったり、やるべきことをつい先延ばしにしがちな、意志の弱さをもっているから」とのこと。もう、冒頭からすでに “あるある”とうなづきたくなる感じですよね。

先生はそんなヒトが陥りがちな “失敗パターン” を検証し、どうすれば意志の力を強化できるのか。その方法を心理学や経済学、神経科学、医学など複数の観点からあの手この手でアプローチ、10章に渡って自己コントロールに関する最新の見解を示してくれます。

成功のカギとなるのはただひとつ、意志の力を鍛えること。そのことにより “自分が今集中すべき物事を決めることができ、ストレスともうまく付き合えるようになる” というから、期待感は高まります。

自己コントロール力向上メソッドのひとつとして、呼吸法があげられています。呼吸法や瞑想はヨガなどでもすっかりお馴染みですが、神経学者の知見によれば “瞑想を行うことで集中力が高まり、ストレス管理や衝動を抑制しやすい状態に導かれる” のだそう。

ちょっとやってみましたが、確かに呼吸に意識を向けるだけで、心が静かに落ち着いてきます。

ほかにも緑の中を歩く、睡眠を十分にとる、体によい食事を心がけるなど、アドバイスされる内容は極めてベーシックだったりいたします。しかし、その “基本的なこと” の背景には根拠があり、「睡眠不足は意志力の低下を招く」「食べ物で意志力の保有量が変わる」等の実証研究結果が紹介されています。そんな本書の使い方としては、自分が取り組みたい意志力の問題をひとつ決め、ひとつの章から課題をひとつだけ選び、1週間かけて実行することが推奨されています。一度にひとつでいいのなら、ちょっとできそうな気がしてきますよね。

人は人のことは変えられないけれど、自分のことは変えられる、とはよく言われる言葉です。いつもダイエットは挫折ばかり、仕事で集中力が続かないという人は、この本が視点を変えるヒントをくれるかもしれません。


1章終わるごとに、このように親切なまとめページで振り返りができるようになっています

えっ、やることリストがやる気を奪う!? 私たちが “リストをつくった時点で満足してしまう” 習性にご用心

読まないで→と言われると、禁止されたことほど頭にこびりつく、不思議なリバウンド効果をもつのが人間
(C)ケリー・マクゴニガル/大和書房