エブリスタ・コミックエッセイ賞特別賞が電子化! ぼっち飯はロマンだ!

公開日:2013/7/20

東京おんな一人飯

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : KADOKAWA / 角川書店
ジャンル: 購入元:BookLive!
著者名:日高トラ子 価格:972円

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 生きるために食べていたはずなのに、気がつけば、食べるために生きていた。朝ご飯を食べている時には昼ご飯を思い、昼ご飯を食べている時は、夕ご飯を思う。そういえば1日中考えている。あら、これって恋かしら。いいえ、ただの食いしん坊。「お、これカレー粉の匂いがいける。」「これは柚子胡椒使ってるねぇ。」なんて居酒屋でおつまみを一口一口味わっていたら、「相当な食通だね」と笑われた。食事が1日の中心。周囲の視線になどには負けない。ひとりだって美味しいものはいただく。そんな私みたいな女性のバイブル。それが『東京おんな一人飯 』だ。

本作は第1回エブリスタ・コミックエッセイ賞特別賞受賞作のフードエッセイコミックだ。お一人様の著者が、周囲の視線に負けず、安くて美味いお店をアツくアツく紹介している。

“お一人様”というと、ちょっと寂しいイメージが付きまとうが、著者は清々しいほど、快活だ。堂々と彼女なりの女一人飯テクニックまで披露しているのがおもしろい。もちろん基本は「早い、安い、美味しい」。それを遵守するため行列に並ぶ間に小銭を丁度で用意しておいたり、店員に食フダを目立つように掲げて早めに料理を準備してもらったりする。ちょっぴり恥ずかしいが、女一人飯のプロならではのアイデアは参考になる。絵もとても美味しそうでヨダレが止まらない。

トンカツが登場した時の、「興奮を抑えつつ、お膳についてきたお手拭きで大成を整えたら、まずはテーブルに設置してあるソースに手をかけます。垂らしていくと、ゴマを混ぜた濃厚なソースが香ります。」という筆者の言葉のテンポも良く、自分が食べているような気分にさせられる。そして、何だかドラマチック! そう、食とはドラマだ。ロマンだ。ああ、何だかお腹が空いてきた。人目を気にせず、バクバクご飯を食べていく、筆者のその食べっぷりもあっぱれ。

第1巻は市ヶ谷、神楽坂、新宿、永田町などのお店を紹介しているが、街の描写も本物そのままだ。知っている街がマンガの世界で表現されると、それだけでワクワクしてしまう。さあこの本をバイブルに街に繰り出そう。ぼっち飯なんて、全然恐くない。むしろ、最高級のエンターテイメントなのだ。


街の風景もそのまま再現してある

「早飯」を実現するためのテクニックも紹介

でてくる料理全てが美味しそうだ…ヨダレがとまらない

辛さの描写もおもしろい。ああ、本当に辛そうだ

食との出会い、店員との出会いをドラマチックに描いているのもこの本の魅力。女ひとり飯のバイブル!
(C)日高トラ子/ 角川書店