国民的トップアイドルが女子プロレスに転向したら…
更新日:2014/4/28
プロレス団体が小中学校などを巡って子どもたちの前のプロレスを披露する「教育プロレス」というものがあります。本当の痛みを教え、「いじめ」や「非行」の防止に繋げるのが目的です。身近にするほど、痛みの本質がわかる。体験すると、痛みを自分の一部とすることができます。
たとえば、痛みとは隔絶された芸能の世界で活躍する、トップアイドルが痛みの世界に転身したら、どうなるのか。本作『世界でいちばん強くなりたい!』(略して『せかつよ』)は、国民的人気アイドルグループ「Sweet」のセンターボーカルを務めるトップアイドル・萩原さくらが女子プロレスに転向し、トッププロレスラーを目指す、スポ根青春コミックです。
アイドルの世界でも、壮絶な生き残り合戦があります。萩原さくらが属する「Sweet」の場合は、頂点的存在であるセンターボーカルを勝ち取ること。センターボーカルを選出する方法は、ファンによる「国民投票」。さくらは4回続けて、その座を手中にしています。彼女の武器は身軽であること。後方宙返り「アイスクリームサルト」が得意で、華があるのです。可憐な容姿とは裏腹な、熱血で我慢強い性格も、ファンにウケています。そんな彼女が、突如として女子プロへの転向を宣言。女子プロの世界でもトップにのぼり詰めるのかとファンの期待を一身に背負いながらも…。
しかし、女子プロの世界では、アイドルの世界の世界とは異質の壮絶さがありました。肉体的な我慢が求められるのです。デビュー戦では逆エビでタップアウト負け(ギブアップ)。それからも、彼女は試合のたびに「痛い」と叫び、「ギブアップ」を連発。気づくと50連敗。愛想をつかしたかつてのファンに「プロレスをなめるな」とバッシングを受けるようにまでなり…。彼女は痛みに負けてしまうのか。トップを目指し続けるのか。
スポ根の王道をいく本作は、2013年10月からテレビアニメがスタート予定。まずは電子版で読んで準備を。
【TVアニメ「世界でいちばん強くなりたい!」公式サイト】
アイスクリームサルトを披露するさくらは、「Sweet」の華
我慢強い性格のさくらは、負けん気で粘るが…
プロレスファンの琴線に響く、技のオンパレード
(C)ESE、夏木きよひと/アース・スターエンターテイメント