目指せ、ウ○チからパン!

更新日:2011/10/6

糞尿博士・世界漫遊記

ハード : PC/iPhone/iPad/WindowsPhone/Android 発売元 : インタープレイ
ジャンル:小説・エッセイ 購入元:eBookJapan
著者名:中村浩 価格:648円

※最新の価格はストアでご確認ください。

みなさん、お早うございますコンニチハ今晩は、毎朝しっかりトイレに参ります中國卓郎です。
先日、ある作品の収録時にスタジオで「如何に日本のトイレが清潔で素晴らしいか」みたいなトイレ談義になりました。一体ナゼそんな話の流れになったのかは忘れましたが、イヤしかしアレですな?

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シモの話は年齢、性別に関わらず世界中で鉄板(盛り上がる)!

そんな直後にレビュー用の書籍を探していた際に本書を発見しました。そりゃもぉピンとキマシタ!
で、もしも食事をしながらこのレビューを読んでくれている方がいらっしゃいましたら、危険です!
速やかに退避をオススメ致します!…と、一応呼びかけたので続けます。

まずこの自称「糞尿博士」こと中村浩博士の目指す所は、簡単に言うと「永久機関人間」であります。つまり「食べる、飲む、出す」で完結させず「食べる、飲む、出す(それを)食べる、飲む」って事ですな! そんな究極の再利用=エコが完成するとどうなるか? 博士は以下の様に仰っています-

「人類はクソをたれている以上、けっして飢える心配はないのである」

なるほど確かに! しかしなんつ~か正直、アレな感じは否めません。でも大丈夫で大安心!
自称、糞尿博士なんて仰ってますけど、そこは東大出身の正真正銘の博士でございます。流石に「現物」をダイレクトに鷲づかみで食べる研究…なんて事はしておりません。さぁ、そこで登場するのが微生物であります! つまり糞尿によって育つ微生物(クロレラ等)を食材として育て、それを食べた後に出した糞尿をまた微生物用に利用するってなシステムなのです。

そんな現代の錬金術士とも言える素晴らしい中村博士なのですが…まぁ本当に言いたい放題な御人でございます。とにかく全編で「クソ」って単語が出てくるのは言うに及ばず、諸外国の人々に対しても酷い言いっぷりです。でもそれらの言動に不快感はなく、むしろとびきり上等なユーモアとなっているのは、きっと博士の人柄と笑いのセンスなのでしょう。いやしかし、あまりに酷い言葉の数々に何度も吹き出してしまいました。

そんな自由奔放、言いたい放題の糞尿博士は世界中を飛び回り、様々な土地で様々な人(&クソ)と親睦を深めるのですが、中でもアリゾナ砂漠での「三ヶ月間クロレラだけを食べて生活」ってな若手芸人も裸足で逃げ出す様な実験を、自ら体を張って楽しげに行っているのが最高です!

ただ、文字が小さくてスマートフォンだと読みにくいって点が非常に残念でした。また本書の初版は40年近く前のものであり「糞尿を取り巻く環境」も現代とはかなり異なっています。しかしだからこそ読み終えた後に色々と調べたくなる事柄があったりして、そう言う意味では電子書籍化に最適な作品であったと思います。なんたって電子書籍ってのは、読んだすぐ後に調べ物が可能な「端末」が必ず身の回りにあるはずですからね。


本当に素晴らしく食事時には合わない内容です

目次を拡大してみました…もはや逆に爽快です (C)Nakamura,Hiroshi 1972