テレビアニメ放送中! 「超高校級」の生徒たちが非情な学級裁判で殺し合う

更新日:2013/8/7

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生(1)

ハード : PC/iPhone/iPad/Android 発売元 : KADOKAWA / エンターブレイン
ジャンル:コミック 購入元:BOOK☆WALKER
著者名:燈谷朔 価格:450円

※最新の価格はストアでご確認ください。

国が掲げる「グローバル人材育成」の教育方針のもと、今、子どもたちは学校で英語力や思考力など世界で活躍できる能力を身につけています。しかし、グローバルに活躍するためには、これらの能力だけでは足りません。自分の意見をズバズバと言う海外の人たちと対等に渡り合うために、学校ではディスカッションやディベートの時間がさかんに取り入れられています。

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そういった学校の事情が影響してかせずか、登場人物たちが意見をぶつけ合ったり議論を重ねたりして物語が進むゲームやコミック、小説などが目立つようになりました。本作は、殺人犯を「学級裁判」で暴く人気推理アドベンチャーゲームのコミック化。ゲームとは違い、主人公でなく他のキャラクター視点で心境や犯行の動機などが語られるところがオリジナルです。

さて、ゲームでも本作でも設定は同じ。全国から「超高校級」の能力を持つ高校生たちが「私立 希望ヶ峰学園」に入学と同時に閉じ込められ、「卒業するためには仲間を殺すこと」という非情なルールのもと、絶望的な「コロシアイ学園生活」を送ります。

流れもゲーム同様で、次のような進行
(1)殺人が起きる
(2)捜査が行われる
(3)生存者全員により学級裁判が開廷。議論を重ねる。他者の矛盾を“撃ち抜き”、“論破”して犯人を暴く
(4)犯人が正しく暴かれると、犯人は「おしおき」(公開処刑)される
(5)犯人ではない生徒を誤って指摘されると、犯人以外が「おしおき」(公開処刑)される

本作は、前述のとおり、主人公以外のキャラクター視点で描かれるため、多彩な個性を有する彼や彼女が、どのような思いで犯行に至ったのか、または巻き込まれていったのかといったゲームの裏側を覗くことができます。ゲームにハマったユーザー向けのファンブック的な趣向が強い作品です。

「希望ヶ峰学園」を卒業できれば人生の成功者となれる、という設定と、リアルの学校で行われているディスカッションやディベートがグローバル社会で活躍できる力を養うという理論が一致していて、考えさせられるものがあります。

ダンガンロンパは7月からテレビアニメも放送中です。
TVアニメ「ダンガンロンパ」公式サイト


1話は超高校級のアイドル・舞園さやか視点

冒頭にキャラクター紹介が。頭の中をあらためて整理しよう

キャラクターの裏側が赤裸々に描かれる

学級裁判で議論が尽くされる