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更新日:2013/8/8

途上国海外生活~持っていくと良いモノ~

ハード : iPhone/iPad/Android 発売元 : 西村 靖夫
ジャンル:趣味・実用・カルチャー 購入元:Kindleストア
著者名:西村 靖夫 価格:※ストアでご確認ください

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 タイ・ラオス(以上東南アジア)、マラウイ(アフリカ)での通算6年に及ぶ生活をベースに構成された実用書。発展途上国に生活の拠点を移す際に日本から持参すべきもの、あるいはそれらの現地調達方法について、医薬品から電源装置まで幅広く網羅されている。

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著者は過去20年程の間に都合3度の海外生活を送っており、本書中の記述には内容がいささか古いものもあると考えられる。しかし、1年4ヶ月前からラオスに住んでいるレビュー子は、タイ・ラオス関連の記述に関する限り、本稿執筆時点(2013年8月)におけるインドシナ半島の現状に大きな乖離は無いと感じた。その意味で、少なくとも現時点における“最低レベル”を知るには十分信頼に足ると云える。なお、本書の賞味期限は3~5年程度と思われる。

但し1点違和感を覚えたのは、パーソナルコンピュータに関連する一群の記述だった。端的には質・量共に過剰であり、1個のコンテンツとしての本書に統一感を欠く原因となっている印象。いざという時のトラブルシューティングやウェブ検索の足がかりとして有用であることは確かながら、もう少し整理されていても良かったのではないか。

さて、「選択肢がない限り、私は幸せだとは思いません」と著者があとがきで述べている通り、本書は純然たる日本式マテリアリズムが基底となっている。かつ、割かれた紙幅から察するに、パーソナルコンピュータ/インターネットをその最上に置いている。“発展途上国においてもQOL : Quolity Of Lifeを高く”、とは誰しもの願いであろうが、あなたにとってPC/インターネットがQOLやビジネスに重要な意味を占めるならば、本書は十分手に取る価値のある1冊だろう。ただし、冒険的な気分や南国風味とは無縁である。

<操作感について>
体裁の変更や頁の移動は直感的に操作できる。しかし、初代iPad(iOS5.1.1)ではスクリーンの向きを問わず美しくリフローしてくれない。また、本稿執筆時点でKindleとOS Xの連携に不具合あり。


意外なアイテムも取り上げられている

日本から伸びる折れ線の終端がマラウイ

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単一のパネルで体裁を変更できる点は好印象