『星の王子さま』と並ぶ名作! あるがままに生きる勇気を与えてくれます

小説・エッセイ

公開日:2013/9/16

アルケミスト 夢を旅した少年

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : KADOKAWA / 角川書店
ジャンル: 購入元:BookLive!
著者名:パウロ・コエーリョ 価格:583円

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すれてしまった大人の心を、じわりじわり、どかん! と純化してくれる作品です。1988年に発表されて以来、世界中の人々に愛されてきたベストセラーで、『星の王子さま』と並んで称されるほどの名作なのです。本作の名作たる所以は「読めば分かる」のひとことなのだけれど、せっかくこの場があるので、きっかけにでもなればと紹介させてもらいます。

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本作は、童話風の物語です。サンチャゴという羊飼いの少年がいて少年は同じ夢を見ます。羊と戯れる子供に、ピラミットまで行けば宝物を得られると予言される夢。少年は夢に従い、旅をします。つまるところ少年の宝物探しの旅の物語なんですが、なんだ、子供向けの冒険話? とここでなめちゃいけない。

おそらくこの作品、子供には読むことができないのでは。いや、読むことはできるのだけれど、なんの話かさっぱり、という部分が多いはず。少年が旅から学ぶのは、「勇気を出せばなんでもできる!」とか、そういったたぐいのものではなく、むしろ個人的な勇気は冒険の邪魔となるのです。

では何を学ぶのかというとそれは、「大きな自然の力を借りて生きること」なのです。少年は旅を通し、動物の声を聞く、石の声を聞く、風の声を聞く、太陽の声を聞く。前兆に従い、運命を感じ、自分の心が求めるものを求める。つまり、「あるがまま」なのです。

この物語は現代の大人に、あるがままでいいんだよと優しく諭してくれます。自己中心的でない、本当の勇気を私たちに教えてくれ、生きることを見事に描いた永遠の真理、永久不滅の1冊。一度手に取り、数年後また読み返し、なにかあったらまた…と繰り返し読んでもらいたいです。この本こそが宝物なのではないかと思えるような、まさに名作なのです。


ときには本を捨て、現実に飛び込むことも大切

当たり前のようだけれど、忘れがち、つい他人に求めがちなこと

ビー・ヒア・ナウ!