「ねあか」で「エッチ」なラブコメ
公開日:2013/10/11
彼女の鍵を開ける方法 〈1〉
ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader | 発売元 : 秋田書店 |
ジャンル:コミック | 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy |
著者名:中田ゆみ | 価格:565円 |
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中田ゆみさんの『彼女の鍵を開ける方法』ですが、『月刊ヤングチャンピオン烈』の連載作品です。チャンピオンと聞くと『グラップラー刃牙』とか、そういう熱い格闘系マンガを連想する世代なのですが、こっちは一般紙の限界をデッドに攻めてる美少女いっぱいコミックなんです。
全部の連載をチェックしているわけではないのですが、読んだことのあるところだとあずまゆきさんとか、Cuvieさんとか。とにかく物語も描けるけど、どっちかっていうと年齢制限の必要そうなマンガ家さんだよね? っていう執筆陣の月刊誌です。
お話の土台は、ひとり暮らしをしている主人公の広瀬春馬くんのクラスに、ヒロインの早嶺ちとせさんが転校してくるのだけど、アパートの管理人と大家の孫という関係で住むところも同じ、というラブコメのお約束みたいなものです。ついでに、アパートにはエロじじいキャラに、お色気担当キャラもいてまさに定番といった感じ。ただし、そんなにお行儀がいいだけの設定ではありませんよ。ヒロイン、露出狂の気があります…。物語の前半では、だいたい半分くらいはパンツはいてません。しかも出会ってそうそうにノーパンを春馬くんに目撃されてしまいます。
ここで春馬くんが、早嶺さんのノーパンをどうとらえるかが物語の分水嶺だったと思うのです。「弱みを握ったぜ」ということで、いやらしい展開にすることも可能だったはずです。でも春馬くんも、みられた早嶺さんもさほど深刻にはとらえません。決定的ともいえるシチュエーションを踏み越えて、なぜか1巻の終盤では早嶺さんの歓迎会などを開いてしまいます。
エッチな漫画ではあるのですが、終始いやらしいストーリーにはならない。タイトルにあるとおり、テーマは「早嶺さんの心の鍵」を春馬くんが開けようとする話なんですね。こういう心理描写があるから一般誌なわけですが、逆にしっかりキャラが描けているから余計にエッチに感じるというのもあるかもしれません。
顔を合わせたとたんに、ののしってくる早嶺さん
そんな早嶺さんは転校生で…
春馬くんに対して、何か思うところがある
同じアパートに暮らしながら、ケンカばかりというのはお約束