毒舌健在! たけしルールで語る人生の3大トピック

小説・エッセイ

公開日:2013/11/3

嫉妬の法則 ― 恋愛・結婚・SEX

ハード : Windows/Mac/iPhone/iPad/Android/Reader 発売元 : KADOKAWA
ジャンル:教養・人文・歴史 購入元:紀伊國屋書店Kinoppy
著者名:ビートたけし 価格:842円

※最新の価格はストアでご確認ください。

久々に「ビートたけし」を読んだ気がする1冊。海外にいると「ビートたけし」ではなく「Takeshi Kitano」と呼ばれ、書かれ、なにかしらやっぱりリスペクトを感じずにはいられない存在。でも「ビートたけし」は毒舌のまま、勝手なまま健在なんだなぁとちょっと嬉しくなりました。これだけ気持ちよく反社会的なことをぶちまけて、それでも愛される存在、ほかにないのでは?

advertisement

いきなりのっけから、「“純愛”なんて言うヤツはブスな女が多い」ですよ。大多数の女性の反感を買いかねない。「恋愛なんて、情けない。プラモデル作ってんのと同じで、過程がおもしろいだけ。できた金閣寺なんて見たってしょうがないもの」とも。それでも、なぜでしょうね? 「ビートたけし」には愛がにじみ出ているのは。

本書には「カミさん」の話もよく出てきます。その多くが尻にひかれてるような状況を自ら笑うような描写ですが、やっぱりここかしこに「カミさん」への愛が滲んでいる。こんな「おネエちゃん」がいいとか、女性の善し悪しも好みも激しい。相当に自己満足的で男尊女卑な描写もあるのに、何か大きな人間愛を感じずにはいられない「ビートたけしマジック」とでもいうものに満ちている本書。その種明かしは彼の真摯さに尽きるのかも。本当に正直に言葉を使うとき、それがどんなに自分の主旨や好みと合わなくても、「あ、そうなんだ」と納得させてしまう、正しいパワーみたいなものが出るのかと思います。

一読すると、脈絡のないビートたけしの独り語り的な構成なのに、1冊終わるころに、彼のルールがそれなりに正しいと思えてしまう。不思議ですねぇ。「嘘もいっぱいついちゃえ」「不倫も、家庭を壊すまでやらなきゃダメなんだな」「会話のある温かい家族なんて、嘘だよね」などなど。世の中の男性は膝を打ち、女性は眉をひそめる内容満載ですが、どちらにとっても面白い。毒舌もときにテラピーになると思わせる1冊です。


夫婦生活は戦いだ! と。まさに

ビートたけしがSEXを語ると、ハチャメチャそうで、実は相当に深い

選挙権は30歳からという提案。いいかも