戦慄の映画化! 泣く子も黙るソリッド・シチュエーション・スリラー!!

公開日:2013/11/5

JUDGE1巻

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : スクウェア・エニックス
ジャンル:コミック 購入元:BookLive!
著者名:外海良基 価格:627円

※最新の価格はストアでご確認ください。

作品、ことエンターテインメントの楽しみ方には、大きく分けて2つあるように思います。ひとつは圧倒的なオリジナリティ。未だかつて誰も考えつかなかった、というような事であり、とにかく斬新で、衝撃的な刺激を我々に与えてくれます。もう一方の楽しみ方は、一種の様式美。形式美とも言いましょうか。内容そのものではなくて、その有り様に一種の趣きが表れているようなことです。極端に言えば、最後のオチまで分かっている、と。しかし、分かっているんだけれども、そこへ至る流れが心地よく、面白い、となるんですね。例えば、ほぼ全編の構成が変わらないのに観てしまう、水戸黄門なんかがそうでしょうか。新しもの好きは前者、古典好きは後者という分け方もできるかもしれませんが、ともかくそういう2つの楽しみ方があると思うわけです。

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―――この両方が程よく混在した作品。それが本作『JUDGE』なのです。

ある日、目が覚めるとそこは殺風景な見知らぬ場所。古い裁判所のような建物に監禁されたのは、動物のきぐるみを被った7人の男女。謎の人物より、それぞれが7つの罪を犯していると告発されます。彼らへ課せられるのが、死の断罪ゲームJUDGEです。
ルールはシンプル。裁きの時間が訪れるたびに、自分よりも罪の重い人間に投票し、最も多く投票されたものは死ぬ。生き残るのは4人です。生き残るためには誰かの罪を裁かねばならない絶望のゲーム。非常にシビアな状況で物語は進みます…。身の毛もよだつソリッド・シチュエーション・スリラー!

このジャンルを有名にしたのは映画の『SAW』ですが、物語がスタートした時点で既に救いがない絶望的な形式が面白いんですね。水戸黄門は最後まで“危なげなく”観れますが、最後まで危なげ“ある”わけです。

しかし、本作の特色はそれだけではありません。なんと、登場人物がほとんど自由。(建物に軟禁状態ではありますが)
生きるのも、死ぬのも、殺すのも、自由意志に任せられている、というところが本作の醍醐味。つまり、犯人が悪逆の限りを尽くす残酷ゲームではなく、善良な人々が自ずから正義の裁きに参加していくゲームなんですね。

一体何の目的で。7人の共通点はなにか。人殺しは誰か。本年には実写映画も公開される『JUDGE』。色んな角度から攻めてくる“危なげある”ゲームは最後まで油断禁物!


断罪はある日突然始まります

ルールはシンプル…

犯した罪になぞらえた動物のきぐるみ

絶望と正義のデスゲームが開幕!
(C)外海良基/スクエアエニックス