タイトルどおり本当にセックスざんまい! そして「性」について考えさせられる

ライトノベル

2013/12/4

のばらセックス

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 講談社
ジャンル:ライトノベル 購入元:電子文庫パブリ
著者名:日日日 価格:1,404円

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「日日日」と書いて「あきら」と読みます。ご存知、アニメ化もされた、不思議で奇妙なライトノベル作品『ささみさん@がんばらない』の作者であります。

さて、『のばらセックス』という刺激的なタイトルながら、中高生も読むライトノベルであり、人気作家の手による作品ということで、良識は保たれている…つまりタイトルはアオリであって、さすがにセックスど直球の内容はあり得ないだろうと高をくくっていたのですが。いや、おみそれしました。本当にセックス、セックス、セックス…。しかも、グロ、暴力、蹂躙、etc…。表紙こそライトノベルですが、これ、アダルト行きでも不思議じゃないです。

「刺激的な“性”の実験作」というのが本作の触れ込みですが、作者の創作意欲や小説に対するストイックさが非常に色濃く表れています。実際、苦労に苦労を重ねて書かれたようです。

ただ、単に情欲をかき立てるだけの作品、というわけではありません。本作はライトノベルによくある一人称で、主人公は女の子。それが異形(?)たちに犯される、目を背けたくなるような残酷な様子や、作品の背景にある人種差別問題、特異な境遇にある主人公の性の価値観などによって、「性とは何か?」を読者に鋭く突きつけます。

ちなみに、本作はSF作品でもあり、科学が進んだ近未来が舞台。男だらけのこの文明で、女性は主人公だけ。いや、その母親もおりました。つまり、セックスがないんですね。このぶっ飛んだ、でもなぜかリアリティを感じさせる設定を、斜め上すぎる方向にもっていく作者の発想と手腕に脱帽です。

はっきりいって、好き嫌いがわかれる作品ですが、記憶に残るものを読みたいという人には、これ以上ない刺激作。主人公が想いを寄せるソプラノがとても可愛く、男性はもちろん、女性のラノベファンも読んでしまえるであろうことが、また本作のそら恐ろしいところであります。


可愛い口絵だけど…

冒頭から「ファック。ファック。ファック。」。これは伏線

人類がゆるやかに衰退している近未来で、性について考える