『ワカコ酒』のマンガ家によるひとりだけど、ひとりじゃない。おひとりさまのススメ

公開日:2013/12/19

yeah!おひとりさま

ハード : iPhone/iPad/Android 発売元 : 朝日新聞出版
ジャンル:コミック 購入元:Kindleストア
著者名:新久千映 価格:※ストアでご確認ください

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自分の食べたいご飯を、食べたいタイミングで食べているだけなのに。自分がやりたいことを、誰にも迷惑かけることなくやっているだけなのに。なぜ、こうも「おひとりさま」というのは奇異の目で見られてしまうのだろうか。世の中で言うところの「おひとりさま」のひとりである私は、ただただそれが悲しくてしょうがない。

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『ワカコ酒』という『孤独のグルメ』の女性飲ん兵衛版とも言えそうな(当社比・個人の感想です)昨今話題のマンガの著者による、いろいろな「おひとりさま」体験のルポをまとめたコミックエッセイ。ひとりカラオケからひとり旅まで、10の「おひとりさま」プレイを体験している。

読んでいて驚いたのが、『ワカコ酒』なんていうおひとりさまレベルの高い女子のマンガを描いている作者だから、さぞかし「ひとり××たのしーぜ、みんなもこっち来いよ!」的なコミックエッセイなのだろうと思って読み始めたらばまったく真逆で、ひとりカラオケもオドオドしながら店舗に入り、受付をする店員の営業スマイルも「あざ笑ってるように見える」と疑心暗鬼にとらわれ、部屋に入ってもドアの外が賑やかになる度にびくつくという、ものすごくおひとりさまビギナーな人による体験ルポだったことだ。

そのオドオドびくびくっぷりは微笑ましくもあり、また歯がゆくもある。もはや店員に「あの人一人で来たのかよw」と笑われる妄想に囚われることすらなくなった域の私としては、クッションを埃が舞う程ぼんぼん叩いて「ほらこっち! こっちおいでよ! 怖くないから!」と呼びかけてしまいたくなる。

言うほど世間って気にしてないから! ていうかそこで怖がってる「他人の目」ってものがそもそも自分自身の妄想の産物だから! と、ひとりカフェでこのマンガを読みながらひとりパンケーキ後、ひとりカラオケを満喫した私は、声を大にして叫びたい。…おひとりさまが楽しくなりすぎちゃうと、それはそれで問題だけれど。


ずらりと並ぶひとり○○の数々。ひとり映画ってハードル高い行動だったのか…知らなかった…

コミックエッセイ的な、いいカンジに脱力した絵。頭のおだんごがかわいい

ひとりカラオケ満喫中。既に飲んでるのに更にお酒を頼むところはさすが

ひとりカラオケさらに満喫中。この自由さがたまらない!