「クソ凶暴な女子がメイン」の宣伝通り、基本男性キャラは出たら死にます

公開日:2013/12/30

デストロ246(1)

ハード : PC/iPhone/Android 発売元 : 小学館
ジャンル:コミック 購入元:BookLive!
著者名:高橋慶太郎 価格:432円

※最新の価格はストアでご確認ください。

アニメ化もされた『ヨルムンガンド』で躍進した高橋慶太郎先生が送る新作は、凶暴な女性達が大暴れする『デストロ246』。「女の子ばかり描いていたい」という願いが叶えられたこともあるおかげか、出てくる女性キャラクター一人一人のアクションの力の入れ具合は半端ではありません。とても生き生きと血しぶきを撒き散らして大暴れしていらっしゃいます。ヤクザと護衛に殺し屋にアサシンキラー(殺し屋殺し)と多種多様な暴れん坊女性がいっぱい! 日頃の細々とした鬱憤が溜まったお方はぜひ一読ください。彼女たちの暴れぶりでスッキリとしてみてはいかがでしょう。

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舞台は現代日本の東京都。タイトルの『デストロ246』の数字は国道246号線をさし、話に出てくる暴れん坊たちのシマをイメージしているとのことです。翠(すい)と藍(あい)は貧困層の出身で、幼い頃からその手の教育を受けた生粋のエリート殺し屋。主人には忠実ですが命令に逆らわない範囲ではどうにも自分と同じ種類の人間を試したがる傾向があり、通りすがりに行き違った政府お抱え殺し屋の的場伊万里(まとば いまり)に街中で斬りかかってしまうほど。忠犬ですが狂犬です。

翆と藍を買った主人は遠野隆一(とおの りゅういち)。彼は全国規模のレストランチェーンを展開する若き実業家で、穏やかな普通の人でした。それが一変したのは妻子を犯罪組織によって毒殺されてから。彼は絶望し、まっとうな生き方をするのをやめて復讐の鬼になることに。翆と藍に下した命令は妻子の仇討ちと「殺し屋殲滅」。この話の中で数少ない、登場しても殺されていない男性です。

本作1巻目はおおよその顔見せ、キャラ見せといったところ。ストーリーよりもアクションに重点を置いており、刃物、銃器、血しぶき、銃器、銃器、銃器! と硝煙の匂いが漂ってきそうな頻度で大暴れしています。女性が銃器を操って血しぶきを築くのが好きなお方はきっと類まれなる爽快感に包まれることでしょう。また作品に出てくる的場伊万里は作者のデビュー作『Ordinary±』(オーディナリープラスマイナス)からの登場。本作が気に入ったお方は合わせてこれを買って読んでみると、一層楽しめることと思います。


「体を売って生きるか」「人を殺して生きるか」貧困層に生まれた幼い翆と藍は、意味も分からぬまま後者を選んだ

「非力な俺が金にモノ言わせてお前らみたいなのをボコボコにしてやるぜ」翆と藍の主人となった遠野の絶望は濃く深い

東京の街中で殺し屋の匂いがした相手を呼び止める翆と藍。呼び止められたのは政府お抱えの殺し屋、的場伊万里!